山崎努
井上佗助
妻の父が亡くなり、喪主として初めてお葬式を出す男の途方にくれる姿と、そこに集まる人々を描く。俳優の伊丹十三が、脚本、監督を手掛け、撮影は「メイン・テーマ」の前田米造が担当。
井上佗助、雨宮千鶴子は俳優の夫婦だ。二人がCFの撮影中に、千鶴子の父が亡くなったと連絡が入った。千鶴子の父、真吉と母、きく江は佗助の別荘に住んでいる。その夜、夫婦は二人の子供、マネージャーの里見と別荘に向かった。一行は病院に安置されている亡き父と対面する。佗助は病院の支払いを里見に頼み、20万円を渡すが、費用は4万円足らず、その安さにおかしくなってしまう。佗助にとって、お葬式は初めてのこと、全てが分らない。お坊さんへの心づけも、相場というのが分らず、葬儀屋の海老原に教えてもらった。別荘では、真吉の兄で、一族の出世頭の正吉が待っており、佗助の進行に口をはさむ。そんな中で、正吉を心よく思わない茂が、千鶴子をなぐさめる。そこへ、佗助の愛人の良子が手伝いに来たと現れる。良子はゴタゴタの中で、佗助を外の林に連れ出し、抱いてくれなければ二人の関係をみんなにバラすと脅した。しかたなく、佗助は木にもたれる良子を後ろから抱いた。そして、良子はそのドサクサにクシを落としてしまい、佗助はそれを探して泥だらけになってしまう。良子は満足気に東京に帰り、家に戻った佗助の姿にみんなは驚くが、葬儀の準備でそれどころではない。告別式が済むと、佗助と血縁者は火葬場に向かった。煙突から出る白いけむりをながめる佗助たち。全てが終り、侘助と千鶴子は手をつなぎ、集まった人々を見送るのだった。
井上佗助
雨宮千鶴子
雨宮きく江
雨宮正吉
里見
海老原
雨宮真吉
綾子
茂
明
青木
木村夫人
花村夫人
キヨちゃん
正吉の妻
冠婚葬祭の先生
岩切のおばあさん
小さい老人
老人
老人会会長
黒崎
奥村
榊原
海老原の部下1
海老原の部下2
フクちゃん
木のぼりの青年
会計の女
守衛
木村先生
猪ノ瀬
斉藤良子
住職
監督、脚本
製作
製作
撮影
黒白部分撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
プロデューサー
スチール
[c]キネマ旬報社