田村高廣
星野文三
山村を舞台に、右足が動かない登校拒否の少年と村人たちの交流を描く。宮川ひろの同名小説の映画化で、脚本は「ふるさと」の神山征二郎、「人魚がくれたさくら貝」の松田昭三、神山魁三、「海に降る雪」の石倉保志の共同執筆。監督は神山征二郎、撮影は「ふるさと」の南文憲がそれぞれ担当。
昭和20年8月16日。炭焼をしながら生活している星野文三のもとに、息子の戦死公報が届く。そのとき、奥の間から産声が聞こえ、戦死した息子の子供、圭治が誕生した。圭治は祖父母の文三、カネに可愛がられながら元気に育つが、小学校一年のとき、突然小児マヒにかかり、右足が動かなくなってしまう。一年後、退院して村にもどってきた彼に、子供たちは圭治と気づかず「びっこ、たっこ」と不用意な言葉を投げかけた。子供たちの態度に怒った文三は、圭治が病気にかかったとき、足をどづいたのは誰だ、捜しだすまで登校させないと、分校の小林先生につめよる。文三の態度に、小林先生も後任の先生も分校から逃げだしてしまった。新学期が始まり、新任教師・園田恵子が赴任してきた。彼女は逃げださないと子供たちに約束する。その夜、酒に酔った文三がどなりこんできた。翌日、どなり返しに行った恵子は、味噌づくりを手伝いながら、カネの話を聞き、もってゆき場のない文三の苦しみ、悲しみを感じるのだった。ある日、圭治は二年ぶりに登校するが、また来なくなった。子供たちは皆で相談し、圭治を励まそうと彼が描いた絵の展覧会を鎮守の森で開く。喜んだ圭治は皆に絵をプレゼントする。恵子は「春駒」の絵をもらった。夏祭の日、酩酊した文三はみこしの前に座りこんでしまう。恵子はそんな彼に怒りをぶつけ、心を開くように訴える。圭治を学校に通わせることができなかった恵子は、教師をやめようかと悩む。そのとき、彼女のもとに、圭治の描いた「春駒」の絵が全国友情の絵コンクールの最優秀作品賞に入選したという知らせが届いた。
星野文三
星野カネ
星野圭治
園田恵子
園田俊恵
服部民子
小林先生
平さん
おさと姿
白井荘八郎
篠田区長
田辺
白井先生
中村校長
八木教頭
村役場の男
厚生大臣代理
近藤医師
女先生
監督、脚本、製作
脚本
脚本、助監督
脚本
原作
ナレーター
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
スチール
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