伊武雅刀
名倉五郎
時効を直前に控えながら苦悩する放火犯の姿を描く。村松友視原作の同名小説の映画化で、脚本は「離婚しない女」の高田純が執筆。監督は「鉄騎兵、跳んだ」の小沢啓一。撮影は野口幸三郎がそれぞれ担当。
名倉五郎は15年前の夜、九州・佐世保のPXの倉庫に放火して密輸された大量のヘロインを盗み出した。しかし、その放火現場を店員の早苗は見ていた。早苗は誰にも言わないと懇願したが、名倉の15年間の逃避行につき合わされるはめになった。時効まであと10日という頃、名倉はベイサイドクラブへやって来た。その日は彼が部下の龍に持たせてやったこの店の開店記念パーティだった。名倉はナイトパブで事件の同胞、山口と会っていた。その二人の様子に見入る男がいた。早苗のかつての婚約者・梶山で、15年間ずっと名倉と早苗の消息を探していたのだ。しかし、いつしか早苗は名倉を愛するようになっていた。梶山は龍に名倉の過去をばらし、今のうちに蹴落とせばヨコハマの顔役になれるともちかけた。龍の裏切りにあい、名倉の立場は苦しくなった。警察や対抗勢力の朝霧組も動き始めたのだ。山口はチンピラに殺されてしまった。店を渡すように迫る朝霧組は早苗を誘拐するが、名倉は必死に奪い返した。彼は時効が来たら早苗と別れるつもりだったが、山口には「愛しているなら一緒にいてやれ」と言われた。執拗に二人を追いつめる梶山だが、早苗の名倉に対する愛情の強さを悟って去って行った。
名倉五郎
遠藤早苗
山口観造
梶山祐三
野々宮龍
神林燿子
朝霧伸
楊麗芳
理髪店の親父
弁護士
フロントのマネージャー
マリア
定夫
リーダー
PXの店長
黒人のピアニスト
由加里
ブランドボーイ
朝霧組代貸
ボーイ
監督
脚本
原作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
プロデューサー
音楽プロデューサー
スチール
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