青森県出身の津軽方言詩人・高木恭三の詩集「まるめろ」をモチーフに、初老の男の魂の彷徨を描く。脚本・監督はPFF出身の五十嵐匠、撮影は「漂流教室」の志満義之がそれぞれ担当。
ストーリー
初老の男が40年ぶりに故郷へ帰り、水たまりを歩いていく。そこは廃墟と化し、一人の盲目の女が住んでいた。朽ち果てた荒寺で、女は死んだ愛人の奥歯をしゃぶっている。また、愛人を想う女の心の中では、一匹の鬼が舞っていた。女に誘われるまま辿りついた廃屋で男を迎えたのは、懐かしい死んでいった人々だった。彼らの髪や爪などが匂いを帯びて叫んでいる。男は死んでいった人々の匂いに誘われるかのように故郷という迷宮へと墜ちていくのだった。
スタッフ
監督、脚本、製作、編集
五十嵐匠
撮影
志満義之
美術
落合亮司
照明
平岡裕史
録音
井上秀司
助監督
佐藤隆之
スチール
笠井新也
スチール
長倉康夫
製作協力
小林紘
製作協力
日笠紀郎
製作協力
横畠邦彦
製作協力
福永昭
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 1989年
- 製作国
- 日本
- 初公開日
- 1989年7月1日
- 製作会社
- 五十嵐プロ
[c]キネマ旬報社