ジュリー・ハリス
Betty
戦争が欧州全土に広がっていた時代に、愛することをやめなかったある家族の物語。製作総指揮はウィリアム・F・ブラウン、製作はフランク・R・ジェイコブソン、監督はジェームス・F・コリア、脚本はアラン・スローンとロウレンス・ホールベン、原作はコーリー・テン・ブームの「わたしの隠れ場」(いのちのことば社刊)、音楽はテッド・スミスが各々担当。出演はジュリー・ハリス、アイリーン・ヘッカート、ジャネット・クリフト、アーサー・オコンネルなど。
時は1940年。それは戦争により人心破壊が欧州全土にひろがっている頃であった。ベッツィー(J・ハリス)の家は、オランダのハールレムにあり、その家の戸は開かれたままになっていた。「私の主イエスは、訪ねてくるすべての人に愛を与えるため、いつでも戸を開けておくようにいわれました」。典型的なオランダの古老である父(A・オコーネル)は、クリスチャンは言葉だけでなく、行動においても人々の模範となるべきだと信じており、ベッツィーの家にはユダヤ人の赤ん坊や避難民達が、隠れ家として宿っていた。だがある日、父やベッツィー、それにコーリー(J・クリフト)達は、ついにゲシュタポにつかまってしまう。そして独房に入れられ死んでいく父……。また、コーリーとベッツィーは、オランダの刑務所より他の数百人の女囚と共に、非人間的行為のおこなわれているドイツのラベンズブルック刑務所に送りこまれた。当初ベッツィーらの信仰を理解しなかった人々も、情況が悪化してくると、2人を信じ、2人は信仰をとく。そして、厳しい冬がやってき、ベッツィーは衰弱と化していった。そんな彼女はやがて収容所の病室に移され、間もなく永遠の家へと『釈放』された……。女囚達はベッツィーがいなくなると、コーリーから聖者の慰めを聞くようになる。「朽ちないものを着なければならず、死ぬものは、必ず不死を着なければなりません。しかし、朽ちるものが朽ちないものを着、死ぬものが不死を着るとき、『死は勝利にのまれた』としるされている、みことばが実現します。ですから、私の愛する兄弟よ。堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい」。コーリーが聖書よりこの命令を受けて間もなく、点呼の時間に列の外に立たされることになり、周囲の女囚達は次々と殺されていった。が、コーリーは突然釈放された。今、彼女は自由を獲得し、その自由と共に、今までの「隠れ場」であった主のみこころに従う責任が生まれてきた。現在、彼女は世界中の人々に、「どんな深い穴の中にもイエスさまがおられる」と伝えている。
監督
脚本
脚本
原作
製作
製作総指揮
音楽
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