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松方弘樹
梶木勝男
東京の下町を舞台に、魚河岸で働く粋で陽気な“お祭り野郎”を主人公にした人情喜劇。脚本は「けんか空手 極真無頼拳」の掛札昌裕、監督は脚本も執筆している「トラック野郎 爆走一番星」の鈴木則文、撮影は「横浜暗黒街 マシンガンの竜」の飯村雅彦がそれぞれ担当。
東京中央卸売市場、いわゆる魚河岸にある老舗“佃善”で働く梶木勝男は、きっぷのいい快活な若者で、親方の善次郎も、いずれは娘の鮎子と一緒にさせ、店の後継者にと考えていた。だが、善次郎が気に入らないのは、勝男が無類のお祭り気狂いで、祭りと聞くと日本中どこへでも馳せ参じ、お神輿を担ぐことに無上の喜びを感じているからだ。一方、勝男の弟分のカメキンこと亀田金一は、人生の不幸を一人で背負っているような男で、勝男がカメキンに女を紹介してやっても、いざという時には全くだらしがない。朝帰りの勝男に、善次郎の雷が落ちた。いつものように仲裁に入るのは、佃善の上得意、浅草料亭“花駒”の看板娘・清子だが、この日、彼女に付き添って来た新顔の流れ板前、江本の態度が気に入らぬ勝男は、江本に殴りかかるが、簡単にKOされてしまった。翌日、体調を整えて江本に再度挑戦した勝男、今度は引き分けとなり、二人は厚い友情で結ばれるようになった。その頃、かつて佃善で働いたことがあり、今は小料理チェーンの社長に出世した黒崎が、善次郎に手形取り引きを依頼しに来た。善次郎は快く承諾し、大量の魚を卸す約束をした。数日後に近づいた浅草の三社祭りに備え、勝男が所属する銀座・睦会は、会長の寿司政の号令一下、連日特訓に精を出していた。一方、カメキンは売れっ子のストリッパー久美に一目惚れし、ラブレターとプレゼントを勝男に託したのだが、久美は相手が勝男だと勘違いしプロポーズを受け入れた。幼ない頃両親に死に別れ、兄とともに貧乏な生活を送ってきた久美にとって、祭りには暗い想い出しかなかった。その兄も七年前に生き別れしたままだ。そんな久美に同情した勝男は、三社祭りの時に、久美が夢にまでみた神輿を担がせてやった。そんな久美を、江本が人混みの中で見つけた。久美こそ七年間探し求めていた妹だったのだ。悲しい兄妹の再会に胸をうたれた勝男だが、彼もまた久美とのことを誤解したカメキンの裏切りにより、佃善を首になってしまった。数日後、勝男は久美が再生不良性貧血という不治の病に犯されていることを知った。余生いくばくもない久美の望みをかなえてやろうと、勝男は、喧嘩仲間で、浅草いろは会に属する城島と相談して、睦会といろは会の合同お神輿フェスティバルを開くことにした。宗り半纏を着て勝男と並んで楽しそうに神輿を担ぐ久美。やがて、久美の意識が薄れ、江本、勝男たちが見守る中で、静かに息を引きとった。その頃、パクリ屋だった黒崎によって、佃善が倒産寸前に追いこまれていた。数千万円を佃善からだましとり、海外逃亡を企む黒崎の隠れ家を、カメキンがつきとめ、勝男に連絡してきた。オートバイで駆けつけた城島の応援を得て、勝男は黒崎を叩きのめし、佃善のピンチを救ったのだった。やがて勝男は佃善に戻り、魚河岸は今日もエネルギッシュに動いている。
梶木勝男
亀田金一
江本久美
八尋善次郎
八尋鮎子
八尋さより
八尋わかめ
八尋めばる
城島千次
鮫公
健
福岡平吉
堅井
八百竹
丸忠
喜多八
芳江
梅川柴峰
ユカ
京子
増田
滝沢
鯉虎
水源
赤目
ヤリイカ
黒崎隆三
小畑
中島
ヘンリー滝
喜多村内科部長
関口
タクシー運転手
祭りの世話人
寿司政
海老原清子
江本英次
監督、脚本
脚本
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
企画
スチール
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