フランキー堺
青木大作
本州と四国を結ぶ、本四連絡架橋の建設再開をひかえた、明石・鳴門を舞台に、色と欲に踊る男女を描く旅行喜劇“よいとこシリーズ”第一作。脚本は監督の瀬川昌治と大川久男、監督は「正義だ!味方だ!全員集合!!」の瀬川昌治、撮影は「やさぐれ刑事」の丸山恵司がそれぞれ担当。
ここは本州四国連絡架橋の一つ、明石--鳴門ルートの起点、明石町。パチンコ屋の主人、青木大作は、架橋工事が再開されるという情報をキャッチして、何はさておき、頭を押えられている女房波江にご注進に及んだ。波江は、かねてより橋が出来た日に備えて、淡路島の岩屋に一大リゾートホテルの建設を考えていた。波江は早速、淡路島の旅荘兼釣宿「防人荘」の買収工作を大作に命令した。「防人荘」の主人、山村新一は、明石で進学塾を経営し、「瀬戸内の自然を守る会」のリーダーでもある。独身の新一は、万葉集を愛読し、知的雰囲気と、今どき珍らしい堅物として婦人連の人気の的である。だが、実は毎夜人目を避けてストリップ見物が何よりの大好物。大作と新一は「神戸三宮ミュージック」の常連だが、互いに身分を偽っているので相手の素姓は知らない。二人は、ストリップ帰りに屋台で一杯やった。そこで大作は新一にストリッパーと鷲羽山へ行く計画をもちかけた。その翌日、大作は、瀬戸内海めぐりの観光船「ちどり丸」のオーナー兼船長の義弟高松二郎に「防人荘」主人の調査を押しつけて、新一と鷲羽山へと向った。それから数日後。「防人荘」の買収の件で大作と新一は運命の再会をした。お互いの正体を知った二人はびっくり仰天である。攻める大作。守る新一。しかし新一は、ストリップの件がバレることを極度に怖れるために悪戦苦闘。この新一の恥部のストリップ通いを「瀬戸内の自然を守る会」のメンバーが知るに及んで、新一の信用は急降下した。中でも好意を寄せていた観光船のガイド、ナオミの怒りは格別だった。大作はストリップの件がバレて家を追われ、二郎は大作の買収工作を助けた理由で「瀬戸内の自然を守る会」のメンバーで、恋女房浜子に逃げられ、新一もナオミに冷たくされた。かくして、二郎の家で同居する男三人は意気消沈。さて、この事態を憂慮した大作の娘、光子と恋人の大学生、健二は、大人たちの仲直りを計画した。筋書きは、阿波踊りで賑う鳴門の宿の一室で、偶然大人たちを再会させるというもの。事は台本通り運んだが、これまた偶然にも、ストリッパーたちがやって来たので大混乱になった。女たちは、今度こそ本当に決裂し、宿を飛び出したが、泊る所がない。途方に暮れた彼女たちが見つけたのが、二郎の観光船「ちどり丸」。ところが、この船が予期せぬ突風に煽られて、仲へ沖へと流されて行く。それを知った男どもは、大騒ぎで救援に向い、「ちどり丸」が鳴門の渦に巻き込まれる寸前を救助した。そして、数日後。「ちどり丸」の船上で、新一とナオミの新婚カップル、結婚式をまだあげていなかった大作と波江、二郎と浜子の結婚式が行なわれた。「ちどり丸」は、六人の明るい笑い声を乗せて、瀬戸内海一周のハネムーン航海の途についた。
青木大作
高松二郎
山村新一
青木波江
高松浜子
平山ナオミ
サダ
浦島千鳥
青木光子
エンゼル
平山平吉
山村健二
美沙子
カナ子
トシ子
写真屋の親爺
婦人A
婦人B
防人荘女中
焼鳥屋の主人
監督、脚本
脚本
ナレーション
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
録音
助監督
スチール
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