古谷徹
星飛雄馬
巨人の星といわれながら、肩を壊して、消息を絶っていた左腕投手が、最下位にあえぐ長島巨人軍を見て、再び野球への情熱を燃えあがらせる姿をアニメ化された数話を劇場用に再編集して描く。
昭和50年、長島監督のひきいる巨人軍は最下位に落ちたまま、不本意な戦いを重ねていた。この戦いぶりをテレビで見ながら、一人の青年は、五年前の決して忘れられない出来事を思い起こしていた。それは、シーズン最後を飾る巨人・中日戦の九回裏、投手は完全試合を目前にしたこの青年、星飛雄馬であった。中日のコーチであり飛雄馬の父の星一徹は、飛雄馬の親友、伴宙太をピンチヒッターに起用した。飛雄馬の投じた大リーグボール3号は、限界を越えた動作のため、左腕の筋肉を完全に破壊した。完全試合は達成したが、飛雄馬はすべての人の前から姿を消した。しかし、もう一度、巨人の星を手中にしたいと心を馳られる飛雄馬は、草野球で賑わう多摩川べりのグランドにサングラスをかけて現れるようになった。彼は負けているチームから3万円で代打をひきうけると、必ず逆点してみせた。名前も告げずに、打率10割を続ける青年の噂はたちまちひろまる。そして、花形も青年の噂を耳にしていた。多摩川で花形と飛雄馬は再会する。花形は飛雄馬の目の奥に燃えあがる炎を見た。それは巨人の星として、再びすべてを野球に賭けて生きようとする、不死鳥のような飛雄馬の姿だった。
脚本
脚本
脚本
脚本、演出
原作
原作
演出
演出
作画監督
撮影
音楽
美術
録音