わが青春のイレブン
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わが青春のイレブン

1979年7月21日公開、101分
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高校のサッカー部を舞台に、スポーツにかけた友情と応援する女子学生との愛を描く。昭和四十九年、「恋は緑の風の中」を最後の作品として、昭和五十一年二月二十二日、胃癌で亡くなった家城巳代治監督が、病魔と闘う中で、久子夫人の協力で書き上げた同名の遺稿シナリオを映画化したもので、監督は家城巳代治の弟子にあたる「冬の華」の降旗康男、撮影は佐藤昌道がそれぞれ担当。なお、このシナリオは家城監督没後、久子未亡人の手で小説化され、集英社文庫に収められている。

ストーリー

矢吹健一、片岡豊、谷川文夫の三人は、名門K高校の伝統あるサッカー部員だ。東京都予戦の準々決勝の日、三人は張り切っていた。というのも、谷川の妹、有子とそのピアノ友達、坂口理恵が応援に来ていたからだ。谷川は理恵にほのかな愛情を抱き、矢吹、片岡の二人は無関心を装いながらも互いに有子を慕っている。試合はなんとか勝ったが谷川は凡ミスが続き、控えの選手と替えられてしまった。数日後、矢吹と片岡の根回しで理恵とデートをした谷川は彼女から友情以上の感情はないと言われショックを受ける。その日、谷川は風邪で練習を休んでおり、運悪くデートをマネージャーの久保に見つかってしまう。そして、翌日の練習で猛烈な特訓を受けた谷川は、急性胃潰瘍で倒れ、息をひきとった。谷川の死を契機に、矢吹は部のあり方を公然と批判し、練習を休み始め、不良グループの黒住らとつきあうようになる。一方、部の伝統を守り、強くなるためには特訓もやむを得ないという立場をとる片岡は矢吹と対立する。しかし、片岡は有子から矢吹が空地で一人サッカーボールを蹴っていると聞いて、決勝戦には矢吹もメンバーに入れるように上級生の説得にかかった。「部の伝統」の下にかたくなな部長や上級生も、片岡の熱っぽい説得に同意する。家に戻っていない矢吹を全員が手分けして捜し始めた。その話を聞いた黒住は、矢吹がアルバイトしている喫茶店“ルミ”に行き「サッカー部がお前を待っている」と伝える。その時、有子も矢吹の前に姿を見せ、「矢吹さん、兄の分も頑張ってね」と言う。アルバイトの肩替りを申し出た黒住の気持と有子の言葉に、矢吹の全身に熱い青春の血がかけめぐった。「よしッ!行くぞッ」店の外へ出た矢吹は、決勝戦の行なわれている競技場へ疾走するのだった。

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作品データ

製作年
1979年
製作国
日本
配給
東映
初公開日
1979年7月21日
上映時間
101分
製作会社
家城プロダクション


[c]キネマ旬報社