日本暴力団 殺しの盃
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日本暴力団 殺しの盃

1972年5月27日公開、98分
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一匹狼の殺し屋が唯一人心から信じ合える友人のために命を張って組織暴力に挑む。“日本暴力団”シリーズ第四弾。脚本は「純子引退記念映画 関東緋桜一家」の笠原和夫、監督は「新網走番外地 吹雪の大脱走」の降旗康男、撮影は「日本悪人伝 地獄の道づれ」の赤塚滋がそれぞれ担当。

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ストーリー

一匹狼のプロの殺し屋一色宏治は、大阪太刀川組代貸の桜井好春とは幼なじみで粗の客分として扱われていた。太刀川組組長要吉が、ある日何者かによって刺殺された。要吉によって育てられた宏治、好春は恩義に報いるためはやる子分達をなだめながらも秘かに復讐を誓う。宏治は一人、愚連隊新和会に乗り込み社長の有坂を脅すが、口を割ろうとはしなかった。二代目を継いだ好春は、死んだ要吉とは兄弟筋にあたる大組織の国友会連合総長高辻と親子の縁を結ぶ。利益の為には手段を選ばぬ高辻は、太刀川組を骨抜きにすべく手始めに山陽地方M市の斬り込み隊としての役を組に押しつけてくる。好春の窮地を察した宏治は、好春と盃を交わし、好春に代ってその役目を引受けるや早々にM市へ乗り込んでいく。M市では既に広島の大同会と地元のやくざ梶竹一家が縄張を争っていた。宏治はここで、国友会の尖兵として送り込まれてきた盲目の胴師笠原と連れの背中にロンドン塔の彫物をした混血の女胴師ロンドンお姫に再会する。岩田とは刑務所以来十数年ぶり、お姫とは大阪の賭場以来の再会であった。お姫は、宏治の危機を一度ならず救い二人の仲は急速に接近していく。一方、梶竹一家との衝突は日毎に激しくなり、単身梶竹一家に乗り込んだ宏治は代貸山中との対決に勝つ。大同会もまた「東洋観光開発」という会社をでっち上げ市会議員の松倉と手を組んでM市を手中に治めようとする。宏治は、機先を制して幹部の青木以下を痛めつけ、結局、大刀川組、梶竹一家、大同会の三者の手打ちにこぎつけた。ところが、裏では高辻の暗躍で大刀川組の面子を丸潰しにするような調停案が用意されていた。手打ちの席上、松倉や有坂らによって屈辱を受けた好春は高辻と手を切る決心をする。しかし宏治はそれが高辻の罠であることを察知し、自分は表面上をいつわって一人高辻の側にのりかえようとした。宏治を心から愛するロンドンお姫は宏治の後を追った。彼女の体には宏治の子が宿っているのだ。せっぱつまったお姫の口から、大刀川要吉暗殺の真相は高辻の指図によって笠原が殺したのだと知らされた宏治は笠原を追い詰め凄じい決闘の末、倒す。尚も復讐遂行のために好春に盃を返した宏治を裏切り者と決めつけた好春の子分細川は、宏治を待ち伏せ狙撃する。深手を負いながらも、お姫とともに高辻らが談合する中華料理屋の前で車を止めた宏治は高辻が現われるのを待つ。お姫は宏治が昏睡したのを見ると、宏治に代り単身高辻を狙うが失敗する。警察のパトカーのサイレンに意識を取り戻した宏治はうすれ行く視力を必死にとどめ、有坂、高辻をライフルの照準に合わせる。そして最後の力をふりしぼり引き金を引くのだった。

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作品データ

製作年
1972年
製作国
日本
配給
東映
初公開日
1972年5月27日
上映時間
98分
製作会社
東映京都


[c]キネマ旬報社