ジーン・アーサー
Carol_Baldwin
「オペラ・ハット」「マンハッタン夜話」のジーン・アーサーと「特高警察」「本人出現」のジョージ・プレントとが主演する映画で、マット・テイラー作の小説に基づいてエセル・ヒルとアペン・カンデルが協力して改作し、「盲目の飛行士」のデール・ヴァン・エヴァリーと「恋のナポリ」のリン・スターリングが共同脚色し、「舗道の青春」「幸福は空から」のアルフレッド・E・グリーンが監督にあたり、「マンハッタン夜話」のヘンリー・フロイリッヒが撮影したもの。助演者は「舗道の青春」のライオネル・スタンダー、「スタアと選手」のルース・ドネリー、「幸福は空から」のレジナルド・デニー、短編喜劇に出演していたドロシア・ケント等である。
キャロル・ボルドウィンとヘレン・デヴィスは秘書学校を経営している。生徒の中に浮気なお転婆娘メイジイがいて、2人に男を選ぶことを勧める。まだ青春の夢を味わったことのないキャロルは、学校の上顧客クロスビイ出版会社の青年編集長フレッド・ギルバートの秘書を志願して採用された。フレッドを青春の相手として楽しい時を過ごそうというのがキャロルの計画だったのだが、あいにくこの編集長は大変な堅物で人間らしいところがまるでない。彼は体操コーチのアーネストを相手に毎日保健のため体操をしているが、雨中に日課を強行したので、柄にもな風邪を引いて寝込んでしまった。アーネストは彼の病中、雑誌の編集をキャロルに任せるように勧めたので、フレッドも彼女にやらせてみたところ、キャロルは思い切って派手な雑誌にしてしまった。フレッドは雑誌の権威を落とし品格を傷つけると立腹し、キャロルをクビにしたが皮肉にも雑誌の売れ行きは激増したのである。社長クロスビイは大満悦の態、止む無くフレッドも頭を下げてキャロルに復社して貰った。フレッドの親友ビルはメイジイを秘書にしてヤニ下がっていたが、妻が帰国するので彼女を手元に置けず、フレッドに始末を頼みに来た。そこでフレッドはキャロルを副編集長に引き上げ、メイジイを自分の秘書にした。ところが根が善良なフレッドはたちまちメイジイの手管に引っかかるのでキャロルは愛想をつかし社を辞めて学校へ戻る。フレッドも彼女が去って始めて愛し合っていた頃を知り復帰を求めたが、キャロルは行方不明になってしまう。田舎の町に来ていたキャロルは気になるままにフレッドをの雑誌を見ると、表紙に気違いじみた女の絵があり、その顔はキャロルの顔である。かんかんになった彼女はフレッドのところへ面罵に引き返してみると、それは彼がキャロルを引き戻すための手段だと判り、2人は初めて相抱くことができた。
Carol_Baldwin
Fred_Glibert
Ernest
Helen_Davis
Hill_Houston
Maizie_West
Mr._Crosby
Enid
[c]キネマ旬報社