加東大介
平野宗太郎
菊島隆三のテレビ・ドラマ「人間動物園」の映画化で、原作者が脚色し、「筑豊のこどもたち」の内川清一郎が監督した。撮影は「若い狼」の逢沢譲。
東京の郊外、西南急行沿線、双見ケ丘に住む平野、渡辺、西山、須藤、金光の五家族は一年後の立退きをめぐって大騒ぎ。今日もデパートで開催中の月賦住宅の宣伝員市川の説明を熱心に聞いていた。意見がまとまらぬうちに、平野の長男一郎はプロ野球の採用試験に、妹のせつ子は金持ち青年青江英介とデートに行ってしまった。父親の宗太郎は一郎がパイレーツと無断で契約したので大ムクレ。西山家の老人夫婦は三十万円の貯金で伊豆の養老院に入るといい、養子の忠次は素行が悪く隣の時子の経営するバーに入りびたりだった。時子の弟哲夫は真面目な青年で、デパートに務める宗太郎娘せつ子が好きだが、彼女は金持でないとダメだという。須藤は教員夫婦で、金光は五人の女の子供を持つやもめ。ある日、双見ケ丘に不動産ブローカー虻田が現われた。平野は彼から双見ケ丘の地価は二万円だといわれた。が、地主は千円で買ってくれという。これを知った五軒の家は土地を買うことにして、金策に懸命になった。もうけ話に五軒の家では喧嘩騒ぎまで起しかねないありさま。待望の登記の日、ところが土地は英介の父、西南急行社長青江甚三郎がすでに買いとっていることがわかった。彼は五軒の人々を独特の弁ぜつで煙にまき、双見ケ丘の代替地を提供することで話をつけた。土地を見に行った人たちに、青江社長が奇禍に会い急死した知らせがきた。どうしていいかわからず呆然としている平野、渡辺、西山……、そばでは子供たちが無心に遊んでいた。
平野宗太郎
平野とし江
平野一郎
平野二郎
平野せつ子
渡辺時子
渡辺哲夫
渡辺ひろ子
西山老人
西山つる
西山忠次
須藤耕二
須藤千枝子
金光
カツコ
ミツコ
トヨ子
ヒサコ
虻田ブローカー
青江社長
青江英介
柳沢園長
秘書清水
宣伝員市川
中村部長
松文の女将
浜むらの女将
浜むらの板前
猿山
椎熊理事長
奥村弁護士
流しの芸人
芸者
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