渡り鳥故郷へ帰る
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渡り鳥故郷へ帰る

1962年8月12日公開、83分、アクション
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三年にわたった渡り鳥シリーズの十作目。「女は夜霧に濡れている」の下飯坂菊馬のオリジナル・シナリオを、「太陽と星」の牛原陽一が監督したアクションもの。撮影は「青い街の狼」の伊佐山三郎。

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ストーリー

ここは瀬戸内海。遊覧船の甲板に立つのは筧組幹部の滝浩で、沿岸の羽衣市から姿を消して三年目……。筧の娘美里は浩への思慕を胸に、土地の青年実業家松山と結婚することになったが、この縁組みは新興ヤクザの宇多組を刺戟した。落ち目の筧組に松山の財力が加わるという嫉みからである。婚礼の夜、筧の親分が自動車事故で不慮の死をとげた。幹部の江崎やチンピラの次郎は、宇多の仕業と睨んで殴り込みをかけようといきり立った。折柄、羽衣港に着いた浩は筧親分の墓前で美里から事情を聞いた。ガソリン・スタンドの源造を訪ねた浩に、源造の息子次郎は筧組の跡目を継いでくれと頼むが、浩はヤクザは嫌だと承知しない。事故現場を調べてから宇多の根城の「マチルダ」へ入った浩は、宇多を刺そうとする江崎を殴り倒した。翌日、松山建設の工事場は賃上げストで大騒ぎだ。明らかに宇多組の仕業である。しかも一挙に筧組を潰そうとたくらむ宇多一味は、浩と美里を自動車で轢き殺そうと図った。浩は敢然と親分の死因調査に乗り出した。こんなとき、宇多側の殺し屋陣内から、浩は呼び出しを受けた。場所は国道の二本榎だ。そこには、筧組の石田と次郎がいた。しかし石田が宇多組に寝返りを打ったと見破って、浩は怒りに燃えた。石田は陣内の銃弾に倒れ、浩と陣内は勝負のつかぬまま別れた。つぎの日、宇多組の根城は手入れをうけたが、すでに大物は逃走したあとであった。浩をおびきだす手段として、宇多組は次郎を浚った。かくてメリー号の船上では、浩、江崎、源造らと宇多組の一味との間に死闘が展開された。あくる日、次郎は浩から意外な事実を聞かされた。「次郎は筧親分の実子なのだ。筧組は近く建設会社になる。跡目を継ぐのはお前のほかにない」。浩を乗せたフェリー・ボートは静かに港をはなれた。

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作品データ

製作年
1962年
製作国
日本
配給
日活
初公開日
1962年8月12日
上映時間
83分
製作会社
日活
ジャンル
アクション


[c]キネマ旬報社