エルヴィス・プレスリー
Ross_Capenter
「ブルー・ハワイ」のアラン・ワイスが書いたストーリーをエドワード・アンハルトが脚色し「七面鳥艦隊」のノーマン・タウログが監督した歌謡映画。撮影は「男の罠」のロイヤル・グリグス、音楽はジョセフ・J・リリー。出演者は「恋のKOパンチ」のエルヴィス・プレスリー、「男の罠」のステラ・スティーヴンス、新人女優ローレル・グッドウィン、ジェレミー・スレイトなど。
ロス・カーペンター(エルヴィス・プレスリー)はスタブロスに雇われ漁船の船長をしていた。スタブロスは“西風”号というヨットを持っており、ロスが死んだ父と一緒に建造したものだった。だからロスの望みは、金を貯めてそのヨットを買い戻すことだった。ナイトクラブの歌手ロビン・ガンドナー(ステラ・スティーヴンス)はロスに思いをよせていた。ある夜、ロスは、酔漢に付きまとわれている娘を救った。その娘はローレル・ドッジ(ローレル・グッドウィン)といった。翌日、ロスはローレルを誘い“西風”号で海洋に出て、金ができたらヨットを買い戻したいと語った。やがて天候が険悪になった。ロスは“西風”号をパラダイス湾の入江につけて難をさけた。嵐になった。ロスとローレルは中国人ヤンの家に泊まった。そして互いに愛し合うようになっていた。嵐が去って町へ戻るとスタブロスが“西風”号を売ったあとだった。困ったロスは、あるナイトクラブに歌手として出演し、早く必要の金をつくろうとした。ロスはたちまちナイトクラブの人気者にのし上がった。が、金はなかなか貯まらなかった。ローレルはそんなロスを気のどくに思い、ひそかに“西風”号を買い取った。が、ロスは同情されてほどこしを受けるのが面白くなく、突然姿を消した。が、ローレルにはロスがどこにいるのか分かっていた。ローレルは早速“西風”号でパラダイス湾の入江のヤンの家に向かった。やはりロスはそこにいた。その夜、入江で華やかなパーティが開かれて、ロスはローレルに言った。「結婚しよう。そして、新しい船を造ろう」と。
Ross_Capenter
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Laurel_Dodge
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