益田喜頓
片岡信吾
「ひばり チエミ いづみ 三人よれば」の笠原良三と「男嫌い」の井手俊郎が共同でシナリオを執筆「太陽は呼んでいる」の須川栄三が監督したミュージカル。撮影は「国際秘密警察 虎の牙」の内海正治。
今日も朝から牛乳一本でハッスルしているのは、出世のためならどんなことでもするガッチリ型の山川だが、同じ独身寮にいる中井は、そんなことより朝寝坊をした方が性に合うのんびり型のサラリーマンだ。この二人の勤める東和観光は、ライバル会社極東観光を押えて、オリンピックムードに便乗しようと必死だ。山川と中井は、外国人旅客課の代表選手というわけだ。社長が、世界最大の観光会社と提携のため、外遊するという話を聞いた山川は、自己のPRの絶好の機会と、万才屋なる奇ばつなアイディアを出した。景気の良い歌と踊りの見送りに、大喜こびの社長は、宣伝効果満点と羽田を発った。一方中井は、“若い頃、世話になった恩人の令嬢へ”と社長から頼まれて、紅子のアパートへ訪ねたが、彼女が社長の愛人と知って驚いた。そんな頃山川は、サラリーマンが出世するには三つの方法がある。第一条は社長の娘と結婚すること、第二条労働組合の幹部になること、第三条社長の弱味を握れ、と中井を尻目に、出世戦術に忙しい。そんな時、社長と一緒に、娘の陽子が帰って来た。アメリカ流の合理主義を説く美しい陽子の出現に、早速山川は、お茶漬屋の田舎娘の良子はそっちのけで、陽子の御気嫌とりに夢中だった。しかし陽子の目にとまったのは、純情でロマンチストの中井であった。ビジネス中心主義の陽子の心に、いつか恋がめばえていった。極東観光との競り合いも、泥試合になりそうな東和観光では、あいかわらず山川がハッスルしているが、いまや、陽子と結婚ムードの強い中井の方が、サラリーマン出世作戦のレールの上にのりそうな気配だ。
片岡信吾
山川善太
中井剛
片岡陽子
三田良子
服部紅子
大森課長
総務部長
重役A
重役B
重役C
小野
木村
社長
マクレガー
ウィルソン
ウィルソン夫人
バジャール
監督
脚本
脚本
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
合成
助監督
製作担当者
整音
スチル
ショウ構成
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