兄弟仁義 逆縁の盃
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兄弟仁義 逆縁の盃

1968年8月27日公開、90分
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「獄中の顔役」の笠原和夫と、梅林貴久生が共同でシナリオを執筆し、「忍びの卍」の鈴木則文が監督した“兄弟仁義”シリーズ第七作目。撮影は「徳川女系図」の吉田貞次。

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ストーリー

やくざの小島は、幼い時に生き別れになった母を探して四日市に現われた。そこで彼は、剣道の達人だが、子分の女房を盗んだ養父を斬り、刑務所を出たばかりの渡世人寅次郎と知り合った。寅次郎は義兄弟岩井の許へ向う途中だった。二人は、身の上話をしているうちに、いつか友情に似たものを感じるのだった。四日市の港は荒廃していた。風間化学工場の廃液で海は死んでいたのである。工場長大倉と岩井組は浄化装置設置のため本社から送られた金を着服し、漁民の味方の巽一家と対立していた。小島はこうした現状に怒りを覚えたが、水産試験所の鶴見と知り合い、海水に対する廃液の被害の大きさを知った。一方、寅次郎は岩井の命令で巽を斬り母親のいる小倉に向った。しかし母は既に亡く、岩井から月々送られていたはずの仕送りも、一銭も届いていなかったことを知り、激しい憤りと共に、再び四日市に戻る決心をした。その頃、巽一家の代貸中井は、鶴見の海水分析表を持って、東京本社へ直訴するため上京した。それを知った岩井は巽一家に加担した漁民に暴力をふるい、共同加工場を奪ってしまった。その頃、寅次郎は、小料理屋をきりもりしている岩井の妻おゆきと語り合ううちに、おゆきこそ小島の探し尋ねている母親だと知ったのだ。だが、おゆきは尋ねてきた小島に冷たかった。昔のことをほじくり返しても、周囲の人を傷つけるだけだと思ったのだ。また寅次郎は岩井に盃を返したことから、凄惨な立回りを演じ、拳銃で射たれて重傷を負ってしまった。駆けつけた小島は瀕死の寅次郎と義兄弟の契を交わしたが、間もなく寅次郎は息を引き取った。そのあとは小島と岩井一家との激しい闘いとなり、小島は岩井を倒したのだった。やがて、風間化学工業東京本社からの調査団もやってきた。四日市の海も、やがてはかつての生気を取り戻すと信じる小島の顔は明るかった。

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作品データ

原題
Brothers'Code-The Back Relation
製作年
1968年
製作国
日本
配給
東映
初公開日
1968年8月27日
上映時間
90分
製作会社
東映京都


[c]キネマ旬報社