脚本
「九尾の狐と飛丸」の吉岡道夫が脚本を執筆し、小林千種が国土総合開発の現状を空から眺めた短編。
ストーリー
夏のある日、東京を飛び発ったセスナ機は、日光から尾瀬の高原湿地帯を過ぎ、只見水系の上空にやって来た。奥只見ダム、田子倉ダムの広い潅水域と深い渓谷、そして白堊の堰提。やがて、視野がひらけて東北の一大行事相馬野馬追いの戦国絵巻の光景に出くわした。仙台湾、新産業都市として東北開発の拠点になる仙塩工業地帯、松島湾の養殖漁業が展開し、八戸新産都市へつながる縦貫鉄道の工事につきあたる。一路日本海側に空路をとった一行は、黄金の波に映える八郎潟を見、青森のねぶた祭りを見る。秋の北海道の自然は荒々しくそして野放図だ。津軽海峡を越えたセスナは、日高連峰や紅葉の支笏湖、摩周湖を過ぎ、釧路の湿原へと飛ぶ。札幌、苫小牧、室蘭を結ぶ新産都市群は、北の開発拠点として関心を集めている。北海道の開発は、構想が大きく、あたかも真白なキャンバスに、自由に画筆をふるうようだ。東北は渋く綿密に、北海道は奔放で大胆に、各々特徴を活かした力強い開発が進んでいる。
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作品データ
- 製作年
- 1969年
- 製作国
- 日本
- 配給
- 東宝
- 初公開日
- 1969年3月1日
- 上映時間
- 31分
- 製作会社
- 北海道放送映画
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