市川雷蔵
狸吉郎
「歌麿をめぐる五人の女(1959)」の木村恵吾が自らの脚本を監督した狸御殿映画。撮影も「歌麿をめぐる五人の女(1959)」の今井ひろし。主な出演者は「浮かれ三度笠」の市川雷蔵、「美貌に罪あり」の若尾文子、勝新太郎。
狸の国、カチカチ山の村娘お黒は大の孝行者だ。父の泥右衛門がカチカチ山で兎にしてやられた火傷の古きずの手当てに薬を売りに来る栗助を、憎からず思っていた。栗助もお黒が好きだった。ある日、猟師に追われて森へ逃げ出したお黒と泥右衛門は、番傘に化けた。同じく逃げこんできた狸御殿の腰元たちが、折からのにわか雨にこの番傘をさして帰った。狸御殿では、隣国の若君狸吉郎がきぬた姫との見合いにやって来るというので大騒ぎ。しかしきぬた姫は人間の夫を持ちたいと狸吉郎の到着と同時に人間社会へ家出してしまった。老女の狸路はお黒がきぬた姫と瓜二つなのを利用し、お黒を姫の身代りに立てた。狸吉郎はこのお黒にすっかり魅せられてしまった。きぬた姫の行方は一向に分らなかった。狸吉郎とお黒の恋愛はどんどん進行した。家老の狸右衛門は、お家安泰のために結婚させようと決心した。ところが、姫が人間たちから相手にされず悄然と狸の国へ帰って来たのだ。泥右衛門はいま帰られては折角の玉のコシがと、姫の帰路を襲った。これを知ったお黒は、姫の姿に代り、泥右衛門の一刀を浴びた。しかしお黒も栗助の薬で奇跡的に助かった。かくしていまはしとやかな娘に帰ったきぬた姫と狸吉郎、お黒と栗助という二組の祝言がめでたく取り行われることになった。
狸吉郎
きぬた姫
栗助
第四の姫
第二の姫
第六の姫
腰元かえで
第一の姫
腰元おはぎ
家老狸右衛門
第七の姫
第三の姫
第五の姫
河童おぶく
老女狸路
腰元おかや
腰元尾花
腰元おくず
腰元桔梗
河童おぴよ
泥右衛門
奥番狸六
泥右衛門乾分狸松
泥右衛門乾分狸五郎
善六
用人狸十郎
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