ギラム
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ギラム

1952年11月13日公開、99分
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帰還者唐木隆司のベストセラア原作を「暗黒街の鬼」の高岩肇が脚色し、「母子鶴」の小石栄一が監督した東映東京作品。製作本部長マキノ光雄が自ら製作に当たり、撮影は「クイズ狂時代」の星島一郎、音楽は「母を恋う歌」の松井八郎が担当、伊藤道郎が民族舞踊の振付を行っている。出演者は、「その夜の誘惑」の河津清三郎、「今日は会社の月給日」の伊豆肇、利根はる恵、「佐渡ケ島悲歌」の藤田泰子、清水元、「生きる」の千秋実、「千羽鶴(1953)」の菅井一郎、「暗黒街の鬼」の石黒達也など。

ストーリー

ニューギニア奥地。--キリシボーン(原住民兵)の山狩りを逃れた唐木少尉以下の日本兵四名はグチ集落に匿われていた。原住民との融合を慮かった唐木は近傍の沼と集落とを結ぶ小運河開墾の計画をたて、元画家の福田を調査に赴かせた。測量とスケッチを続ける福田は、ふと目にした原住民娘ミキロの水浴姿に魅了されたが、突然毒蛇に噛まれて倒れ伏した。ミキロの手厚い介抱で彼が快癒した時、二人の間には愛が芽生えていた。この愛をミキロの祖母、呪師のキムは喜ばない。他人種との結婚は集落のタブーである上に、ミキロはキリシボーンのソテトを許婚に持つ身であった。一方原住民の協力で運河工事は着々進み、集落における敗兵達の地位は安定したが、やがてソテトの除隊の日がきた。当然然ミキロと福田の仲を知ったソテトは日本兵に対して激しい敵意を示し、その放った毒矢は仲間の一人永原の命を奪った。更に福田を狙うソテトは、兇刃をかざす背後から今はミキロの幸福をのみ希うキムに刺されて倒れた。苦闘の後運河は完成し、原住民の心からな惜別の裡に故国めざしてグチ集落を去る唐木以下の日本兵達--見送りの原住民達の間にはミキロと共に集落に残る福田の涙に濡れた眼差しがあった。

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作品データ

製作年
1952年
製作国
日本
初公開日
1952年11月13日
上映時間
99分
製作会社
東映東京


[c]キネマ旬報社