ジーン・ハーロウ
Suzy
「妻と女秘書」「支那海」のジーン・ハーロウが「人妻の戒律」「青春の抗議」のフランチョット・トーンと「男装」「アメリカの恐怖」のケーリー・グラントを相手に主演する映画で、ハーバート・ゴーマン作の小説に基づいてドロシー・パーカー、アラン・キャンベル、ホレース・ジャクスン、レノア・コフィーの4名が脚本を協力執筆し、「極地の青春」のジョージ・フイッツモーリーが監督にあたり、「妻と女秘書」のレイ・ジューンが撮影した。助演者は「人妻の戒律」のルイス・ストーン、「武器なき戦い」のベニタ・ヒューム、「大鴉」のイネズ・コートニー、レジナルド・メイスン等の面々である。
世界大戦の始まった頃、アメリカのレビュー団でコーラス・ガールをしていたスウジーは、帰国の旅費もなく困っていた時、ふとしたことから知り合いになったテリィと恋仲になり婚約した。テリィはシュミット夫人の経営する軍需品工場で働いていたが、研究の度が過ぎ、工場を勝手に使用したのでクビになりかけた。ところが、夫人は却って彼を支配人に昇進させた。それはスパイをしている夫人がテリィに秘密を嗅ぎつけられたと思って、彼を油断させる手段であった。テリィがスウジーと結婚して部屋に帰った瞬間、彼は何物かに狙撃された。夫が死んだものと思い込んだスウジーは、逃げ行く女の姿を認めたが、嫌疑が自分にかかるのを恐れて、その場からパリへ逐電してしまった。彼女はパリでキャバレーの唄女を勤めている内、フランスの有名な飛行将校アンドレと愛し合う様になり、彼の妻として迎えられた。ところがアンドレは女にだらしのない人間で、スウジーをよそに他の女を漁り歩き、マダム・アイレルと称する美人と深い仲になった。その頃英軍から仏軍へ新鋭の飛行機が届いた。その発明家はテリィだった。彼は軽傷を負って入院中のアンドレを見舞いそこでスウジーに会った。彼女はテリィの存命を初めて知ったが、彼は釈明に耳も傾けず憤然として彼女に別れた。アンドレが戦地へ行った後、スウジーは病める義父に孝養をしていた。ある時彼女は偶然雑誌の中にアンドレとマダム・アイレルが並んだ写真を発見して吃驚した。この女こそ以前てテリィを狙撃した女である。スウジーはまずテリィ許へ行き事実を打ち明けた後、アンドレを訪れてアイレルが敵の間者であることを告げたが、そこへ現れたアイレルは輩下と共にアンドレを射殺して逃げた。その朝アンドレは重要な敵地飛行に出る予定だった。彼の名誉を重んじたテリィは、秘かに彼の愛機を操縦し、功を立てて帰還の途、不幸にも墜落したと見せ、アンドレの死体を壊れた機の傍らに運んで、名誉の戦死を遂げた様につくろった。アイレルはテリィのために復讐され、アンドレの名は長く勇士として国民の胸裡に残り、スウジーはテリィの腕に抱かれた。
Suzy
Terry
Andre
Baron
Madam_Eyrelle
Captin_Barsanges
Mrs._Schmidt
PopGaspard
Landlady
Producer
Revue_Producer
監督
脚本
脚本
脚本
脚本
原作
製作
撮影
[c]キネマ旬報社