近世名勝負物語 黄金街の覇者:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
近世名勝負物語 黄金街の覇者
近世名勝負物語 黄金街の覇者
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近世名勝負物語 黄金街の覇者

1954年5月25日公開、102分、時代劇
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「秩父水滸伝」に次ぐ村松梢風原作“近世名勝負物語”の映画化。「秩父水滸伝」の村松道平の脚本を「ママの日記」の春原政久が監督している。撮影は「憧れの星座」の星島一郎。出演者は「謎の黄金島」の堀雄二、「七人の侍」の島崎雪子、「唐人お吉」の山田五十鈴、「狂宴」の三島雅夫、杉義一のほか、新人八代千鶴子、主人公鈴木久五郎の実の娘田村淑子などである。

ストーリー

一代の成金王鈴木久五郎が初めて相場師として立とうと決意したのは明治三十八年であった。当時ロシアとの講和条約を不満とする群衆が日比谷で焼打事件を起し、兜町の取引は一時停止された程だった。その中で大勢の回復を信じた鈴久は、唯一人底無しに下落する株を買い漁り、その為肺炎の床に横わる身にさえなったが、それでも馴染み芸者お玉との約束を守って、その妹芸者花枝の苦境を救う金を送り届ける事は志れなかった。果して彼の予想通り相場は彼の病いの癒えるのと同じ速度で上昇し、退院した彼は花枝と結ばれた。最初の勝負で自信を得た鈴久は次々と相場を当てて忽ち成金王となり、日夜高官名士達と豪遊する様になったが、夜更けて酔いどれて帰る彼を待受ける花枝の淋しさは覆うべくもなかった。やがて第二の勝負が来た。関西株界の黒幕、中国人呉錦堂が兜町に乗り込み、鐘紡株を大量売りに出たのである。世評は買い方の鈴久に背を向け、無二の味方と信じていた片野さえ、無尽蔵の資力を持つ呉側に廻って売りに出た。が、単身、大銀行家安田善次郎を訪ねて二百万円の融資を承諾させた鈴久は見事この危機を乗りきった。勝った鈴久の許には呉と同じく敗れさった片野の自殺の報が届いた。以来、彼の挑戦に屈服して世の底に沈む人々の数は日毎増していったが、その敗北の運命は彼の身にも近づいていた。未曾有の不況が訪れたのである。又しても鈴久は強引な買い方に廻るが、今度の暴落は流石の彼にもどうする事も出来なかった。勝負に狂った彼は花枝にさえ離縁状をつきつけるが、嘗って彼を援けた安田が大量株を売りに出し、もはや施す術はなかった。一代に築いた全財産を売り払い、残った金で最後の豪遊を味って外に出た鈴久の前には花枝が立っていた。貧乏になってやっと彼女の許に戻って来てくれた鈴久を花枝は待っていたのである。

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作品データ

製作年
1954年
製作国
日本
初公開日
1954年5月25日
上映時間
102分
製作会社
東映東京
ジャンル
時代劇


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