隼の魔王
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隼の魔王

1955年1月3日公開、80分、サスペンス・ミステリー
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多羅尾伴内シリーズの一つで、「妖異忠臣蔵」の比佐芳武の脚本を「八百屋お七 ふり袖月夜」の松田定次と川崎新太郎が監督、撮影に当る。「新選組鬼隊長」の片岡千恵蔵が例によって多羅尾伴内に扮するほか、「残月一騎討ち」の喜多川千鶴と田代百合子、「姿三四郎 第一部(1955)」の波島進、「和蘭囃子」の清水将夫、「若い人たち」の日高澄子など。

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ストーリー

日本選手権シリーズ五回戦でホームランを打ったレッドソックスの強打者高塚が、一塁を廻ると突如原因不明の死をとげた。アカツキ探偵社の高森真砂子と七つの顔の多羅尾伴内が究明に乗出した。何者かが背後から猛毒の針をうちこんで殺したのだ。真砂子は社長久保木の命でダンサー、エミー石川の背後を探ったが失敗する。六回戦はフィリーズが三番打者青池の活躍で勝利を得た。伴内はベースボール・スター社とスポーツ特報社の二紙が撮った高塚の死の直前の写真が同一である事を知り、スター社のカメラマン中原が特報社の戸川に写真を売った事実をつきとめた。その夜戸川は毒殺され、青池も高塚と同じ毒針で殺された。エミーは高塚の他に与太者の瀬尾、レッドソックスの有望選手新田と浮名を流している。新田には婚約者川瀬ゆう子がいたが、瀬尾はエミーとの仲を嫉妬して神宮外苑で新田と格闘し、頭部を打って即死する。伴内はその殺害者は新田でなく第三の男だと知るが、新田は自分が殺人犯人と思込み、明日の最終戦で八百長を働くと謎の男に約束する。試合の当日伴内はコーチャーに変装して新田を激励し、彼の快打でレッドソックスは優勝するが、カメラで新田を追う中原の手を伴内は拳銃で射ち、カメラに毒針の発射装置があるのをつきとめるが、中原は影の男に射殺され、新田と川瀬ゆう子も誘拐される。伴内は自分と対立する真砂子を連れて千葉の製材工場にかけつけ、新田とゆう子を救い、ベースボール・スター社社長石黒、林業会社の木俣、探偵社の久保木を逮捕する。彼等は野球試合の賭博で稼ぎ、そのために兇悪な殺人を犯していたのだった。

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作品データ

製作年
1955年
製作国
日本
初公開日
1955年1月3日
上映時間
80分
製作会社
東映東京
ジャンル
サスペンス・ミステリー


[c]キネマ旬報社