本郷秀雄
茶刈五郎
ラジオ作家市川三郎他五名の共同原作による放送劇を「へそくり社長」の笠原良三が脚色し、「青い果実」の青柳信雄が監督、「ノンちゃん雲にのる」の小原譲治が撮影を担当した。主なる出演者は「赤城の血祭」の本郷秀雄、「君美しく」の淡島千景、「花ひらく(1955)」の佐野周二、「北海の叛乱」の久慈あさみ、江川宇禮雄、「へそくり社長」の藤間紫など。
山貫産業の模範社員茶刈五郎は愛妻春子と二人暮らし、同僚宇刈正夫は茶刈君の筋向いに妻秋子、娘ユリ子とこれも幸福な毎日を送っている。ある晴れた日曜日、宇刈家ではピクニックに出かけようとする矢先、道に迷った老婆やガス工事人に邪魔されたばかりか、学生時代の親友浮田が子供連れで押しかけて来たりして、折角のピクニックもわが家の庭でする始末、そこへ茶刈夫人が来て、テレビのクイズ番組に一緒に出場しないかと誘い、ユリ子にせがまれて出場した一同は優勝した女性軍の賞金で、なごやかな雰囲気にひたるのだった。次の日、会社では山貫社長が社員一同を集めて、新生活運動に沿っていっさいの虚礼廃止、倹約質実剛健を旨とすべしという訓示をしていたが、その席上、茶刈夫人考案のハンカチが社長のお目にとまり、茶刈君は大いに面目を施した。ところが、その茶刈君が帰宅すると、春子が真珠の指環を売りつけられているではないか。それでは新生活運動の主旨に背くと、後輩の茶の木君に頼んで売って貰ったが、めぐりめぐって、茶刈君が買うことになった。ある日、茶刈君と宇刈君は別別に社長に呼ばれ、課長が転勤するので後任課長の相談があり、そのついでに社長の愛人〆奴との手切れの尽力を頼まれた。そこで二人は暗躍を開始するが、後任課長の椅子を狙って、宇刈、茶刈両夫人の間に冷たい戦争が始まったことはいうまでもない。しかし、その後任課長は春山君ときまり、宇刈、茶刈の両君には特別ボーナスが支給された。正月の休みに、両家が伊豆へ出かけたのは、そのボーナスのおかげといえよう。
茶刈五郎
茶刈春子
宇刈正夫
宇刈秋久
宇刈ユリ子
山貫産業社長
山貫産業部長
山貫産業茶ノ木
山貫産業課長
春山課長
浦島亀夫
伊達夫人
大友
浮田
フラ子
田舎のおばあさん
芸妓〆奴
ガスの修理工
沢村みつ子
監督
原作
原作
原作
原作
原作
原作
製作
撮影
音楽
美術
照明
録音
助監督
製作主任
脚色
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