狸小路の花嫁
狸小路の花嫁
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狸小路の花嫁

1956年2月4日公開、100分
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産経時事、大阪新聞に連載した林房雄の小説を「十代の反抗」の舟橋和郎が脚色し、「不良少年の母」の小石栄一が監督、「「石狩川」より 大地の侍」の藤井静と「東京摩天街」の佐藤三郎が撮影に当った。主なる出演者は「流星空手打ち」の波島進、春日とも子、「「石狩川」より 大地の侍」の高木二朗、「晴姿一番纏」の千原しのぶ、「花嫁会議」の千秋実、「赤穂浪士」の星美智子、宇佐美諄、「けちんぼ長者」の小宮光江など。なお特別出演として映画中のロケ場面等に東千代之介、長谷川裕見子、三笠博子が顔を見せる。

ストーリー

タクシー運転手の庄太は新橋の狸小路まで乗せた老紳士が置き忘れた鞄に気がついて、“はら鼓”のマダム亜矢子と開けたところ、設計図らしい青写真が出て来た。板前をしながらも自動車研究に余念のない兄の喜助は競走自動車の設計図だという。老紳士の話の様子からハナマンの前社長花房万六にちがいないと翌朝、届けに出かけた庄太は当主の娘佐知子に会うが、このアプレ娘は庄太がすっかり気に入ったらしい。一方、可憐な花売り娘紀伊子に想いを寄せる喜助は、なぜか彼女が自分を避けようとするのを悩み、それとは逆に庄太は佐知子に追い回され、迷惑でならなかった。やがて、喜助の研究が実を結び、トヨペットの速水博士の手で試作されることに話が進んだ。その頃、亜矢子は佐知子の婚約者で、浮気な証券会社の副社長宝井竹之助にいい寄られ、庄太は相変らず佐知子につきまとわれていた。ある日、庄太が車の中で佐知子から無理矢理に接吻されているのを見た亜矢子の心は、深く傷ついた。教会の前を流していた庄太は偶然にも紀伊子に逢い、初めて彼女の父が自動車のスピード試験中に不慮の死をとげたことを知った。紀伊子は喜助が自動車熱を捨てないうちは結婚しないつもりなのだ。さて、喜助の車が出来上る頃、日本縦断ロード・レースが開催されることになり、大会の総裁笠置宮殿下をはじめ、佐知子、庄太、喜助、竹之助、万六老人、“ときわ”の保吉夫婦ほか数十名が一斉にスタートを切った。抜きつ抜かれつ大接戦の末、庄太は傷ついた喜助の代りにハンドルを握って、見事優勝した。庄太と亜矢子、喜助と紀伊子の二組が狸小路から新婚旅行に出たのは、それからまもなくのことである。

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作品データ

製作年
1956年
製作国
日本
初公開日
1956年2月4日
上映時間
100分
製作会社
東映東京


[c]キネマ旬報社