お父さんはお人好し かくし子騒動
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お父さんはお人好し かくし子騒動

1956年2月11日公開、55分
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長沖一の放送劇を「へそくり社長」の笠原良三が脚色し、「帰って来た幽霊」の斎藤寅次郎が監督、「怪盗と判官」の今井ひろしが撮影を担当した。主なる出演者は「帰って来た幽霊」の花菱アチャコ、峰幸子、「何故彼女等はそうなったか」の浪花千栄子、「ますらを派出夫会」のトニー谷、「ほまれの美丈夫」の堺駿二など。なお双生児を演ずる神楽坂花栄と初子は双生児姉妹である。

ストーリー

十三人の子持の藤本阿茶太郎はすでに四人の子供を片づけたが、まだ熱子、豊子の双生児姉妹を筆頭に九人残っている。一家は大阪天下茶屋で大衆食堂をやっている。デパートに働く熱子を見そめた古須井財閥の息子凡太が結婚を申しこんで来た。見合の当夜、熱子が家に帰って来ないので、ごうをにやした阿茶太郎は熱子によく似ている豊子を代りに行かせた。その頃熱子はデパートの売場主任に料亭に連れこまれて困っていたが、同じ売場に働く石崎青年に救われた。凡太は替え玉とも知らず熱子が気に入り阿茶太郎は結納として五十万円を受け取らされた。本物の熱子は石崎がすっかり好きになってしまったので、この縁談に耳もかさない。その頃次男の清二がルリ子というキャバレー女に迷い店の売上げを持ち出した。阿茶太郎は清二の妻のスミ子に同情し、話をつけにルリ子のアパートに行ったが、かえって五万円の手切金を要求され、ルリ子が自分の子供を清二の子だというので引きとってしまう始末。五万円は結納金から流用し、改心を誓う清二のために赤ん坊は自分の子だといったために阿茶太郎の妻のおちえは怒って家を飛び出してしまう。一方熱子に嫌われた凡太は結納金の返済を追って来た。ところが凡太が熱子に結婚を申し込んだことをきいたルリ子が怒った。凡太とルリ子は関係があり、例の赤ん坊は凡太の子供だったのだ。石崎が五万円の貯金を持って熱子を嫁に、と阿茶太郎の家にやって来た。阿茶太郎は使いこんだ結納金の穴埋めにそれをあて、利息だといって赤ん坊を凡太に渡した。石崎と熱子は結婚した。藤本家にはまだ八人の子供が残っている。

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作品データ

製作年
1956年
製作国
日本
初公開日
1956年2月11日
上映時間
55分
製作会社
大映京都


[c]キネマ旬報社