米国ジャズ・ミュージック界の大立者ポール・ホワイトマンとその率いるバンドを招聘して作ったレヴュー映画で、ジャック・エーレンが作詞し、ミルトン・エーガー氏が作曲したものを基としそれにジョージ・ガーシュウィン、メイベル・ウェイン、ビリー・ローズ、ジェームズ・ディートリッヒ等の作曲を付加し、舞台出の新人ジョン・マレイ・アンダーソンが演出の任に当たった。撮影を担任したのは「ブロードウェイ(1929)」のハル・モーア「仮の塒」のジェローム・アシュ、「放浪の王者(1930)」のレイ・レナハンが舞台方面を指揮しハーマン・ロスがセット及び意匠をデザインしている。主なる出演者はホワイトマン・ジャズ・バンドの人々を始め「リオ・リタ」のジョン・ボールズ、「高等恋愛術」のスタンリー・スミス、ジャネット・ロフ、ヴォードヴィル界の花形ジェニー・ラング、ビリー・ケント、アル・ノーマン、ドン・ローズ、マリオン・スタトラー、その他著名の芸人揃いで、日本語版には特に邦人俳優の駒井哲、山岡アイリスが司会者の役をつとめている。
ストーリー
<第1> ポール・ホワイトマンはいかにしてジャズの王冠を戴いたか。 <第2> ポール・ホワイトマンと氏のジャズバンドのメンバーの紹介。 <第3> 「花嫁のヴェール」Bridal Veilジャネット・ロフ、スタンリー・スミス主演。ラッセル・マーカート舞踊団、ハリウッドビューティーズ、出演。 <第4>「モントレーにて」It Happened in Montreyジョン・ボールズ、ジャネット・ロフ主演。G姉妹、ジョージ・チャイルスファッセル・マーカート舞踊団出演。 <第5>「公園のベンチ」Bench in the Park ジャネット・ロフ、スタンリー・スミス主演。ブロックス姉妹、リズム・ボーイズ、ハリウッド・ビューティーズ出演。 <第6>ホワイトマン・バンドの人気者ウィリー・ホールのヴァイオリン曲弾き。 <第7>「憂鬱狂想曲」Rhapsody in Blues序曲ジャック・カルティエ、ヴー・ドゥー踊。ロイ・ベーグレーピアノ演奏。ラッセル・マーカート舞踊団、G姉妹、ハリウッド・ビューティーズ出演。 <第8>「つづれのロミオ」Ragamuffin Romeoジェニー・ラング、ジョージ・チャイルス二重唱、ドン・ローズ、マリオン・ステトラー曲芸舞踊。 <第9>「ハッピー・フィート」Happy Feetアル・ノーマン、G姉妹、リズム・ボーイズ、ラッセル・マーカート舞踊団出演。 <第10>「黎明の歌」Song of the Daw ジョン・ボールズ主演。カウボーイ合唱。 <第11>「メルティング・ポット」Melting Pot ジャネット・ロフ、ジョージ・チャイルス、ラッセル・マーカート舞踊団、ハリウッド・ビューティーズ、トミー・アトキンス六重唱団及びネル・オデイ、アル・ノーマンその他全員登場。 以上を通じてホワイトマン・バンドが演奏していることは断るまでもなかろう。
キャスト
ジョン・ボールズ
スタンリー・スミス
ジャネット・ロフ
Jeanie Lang
Billy Kent
Jacques Cartier
Sisters G
グレイス・ヘイズ
George Chiles
Al Norman
Don Rose
Marion Statler
Rhythm Boys
Tommy Atkins Sexter
ネル・オデイ
Three Brox Sisters
Russell Markert Dancers
スタッフ
監督
ジョン・マレイ・アンダーソン
撮影
ハル・モーア
撮影
ジェローム・アッシュ
撮影
レイ・レナハン
音楽
ミルトン・エーガー
音楽
ジョージ・ガーシュウィン
音楽
メイベル・ウェイン
音楽
ビリー・ローズ
音楽
ジェームズ・ディートリッヒ
衣装デザイン
ハーマン・ロス
作詞
ジャック・イェレン
振り付け
ラッセル・マーカート
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- King of Jazz
- 製作年
- 1930年
- 製作国
- アメリカ
- 配給
- 大日本ユニヴァーサル社
- 初公開日
- 1930年
- 製作会社
- ユニヴァーサル映画
[c]キネマ旬報社