やくざ大名
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やくざ大名

1956年10月24日公開、88分、時代劇
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「髑髏銭(1956)」についで市川右太衛門が久々に発表する股旅やくざもの。脚本は「御存じ快傑黒頭巾 神出鬼没」の小川正のオリジナル、監督は「曽我兄弟 富士の夜襲」の佐々木康、撮影は「流離の岸」の伊藤武夫。主な出演者は右太衛門のほか「曽我兄弟 富士の夜襲」の東千代之介、花柳小菊、「御存じ快傑黒頭巾 神出鬼没」の長谷川裕見子、「獅子丸一平 第四部・完結篇」の千原しのぶ、「旗本退屈男 謎の幽霊船」の勝浦千浪、その他薄田研二、進藤英太郎、渡辺篤、原健策、大映から羅門光三郎、久方振りの風見章子など。

ストーリー

処は花の吉原。高師直の菊人形の顔が、自分に生写しと猛り狂っているのは、隅田川一帯に悪名高い顔役佐倉屋勘五郎。尻馬に乗って子分らが暴れる中、現われた武州川越十八万石の後継松平五郎丸、人呼んで暴れ殿様。喧嘩対手に佐倉屋一家も散々のテイ、顔役日野屋文左衛門の仲裁も利かずアワヤという時、いま全盛のおいらん今紫の計らいで無事に収まる。屋敷に戻った五郎丸は、奥女中お米の部屋を訪れたのを老女藤の井にとがめられ、父大和守の怒りを買う。継母お八重の方や義弟秀千代のとりなしにも「俺は妾腹さ」と不貞くされ遂に勘当。お米共々、日野屋の居候に転げ込む。年に一度、隅田川一帯の船御用を定める船くらべ。佐倉屋は奸計で日野屋の娘お篠に素気なくされてヤケ気味の、日野屋漕ぎ手清吉を買収。当日は五郎丸が代役となり勝利も目前の時、佐倉屋一味の仕業で艪が折れる。今紫の手紙で総てを知った彼は、清吉の襟首とって佐倉屋に殴り込み、対手方の漕ぎ手二人の腕を叩ッ斬る。慰める日野屋に、心は日本晴れと語る五郎丸。継母の情けを知る故に、わざと身を持ちくずし、弟に家督をゆずった彼の真情。そうと知ったお米は自害、男泣きする五郎丸はやくざ姿で旅に出る。一方、大和守は病重く、家老兵部は秀千代に遊里を教え、お家横領を企む。そこに戻った五郎丸、今は刺青姿で名も大名五郎蔵。事は急、と兵部は大和守を毒殺、お八重の方と秀千代をも殺害しようと計るが、典医洪庵から毒殺の証拠を掴んだ五郎蔵は、今紫の急報で松平邸へ。日野屋一家の応援で一味を倒し、目出たしとなる。心尽しの公許お船御用手形を手に、秀千代一行を見送る五郎蔵の顔は明るい。

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作品データ

製作年
1956年
製作国
日本
配給
東映
初公開日
1956年10月24日
上映時間
88分
製作会社
東映京都
ジャンル
時代劇


[c]キネマ旬報社