佐野周二
目白三平
平凡な庶民生活の中に、あふれるユーモアとペーソスを描いた中村武志の『サラリーマン・目白三平』を「美貌の都」の井手俊郎が脚色し、「殉愛」の鈴木英夫が監督する。撮影は「眠狂四郎無頼控」の山崎一雄。主な出演者は「暴れん坊街道」の佐野周二、「米」の望月優子、「歌う不夜城」の久慈あさみ、ほかに杉葉子、団令子、佐原健二、千石規子など。
ストーリー
目白三平は或る日、骨抜きに箱根へ出かけそこで失恋の挙句自殺をしにきた青年大塚耕一を知り、慰めてやる。女房の文子は品川夫人に、箱根でクラス会を開くから一緒にと誘われる。ところが相談をうけた三平は近所のドライ娘雪子との約束が気になり文子の話にも上の空、電子と踊る三平は女房の娘時代を想い出すうちよろめいてシャツに口紅をつけてしまう。家に帰って早速文子に難詰されるが、試しに踊っているうちに昔を想い出す。子供の春木と冬木があきれてみている。ある日曜日、三平は雪子の相談をうけた。実は彼女には“おじさま”がいるのだが、その後お見合した青年が好きになり結婚まで進んだけど、過去を告白すべきか、そして彼に会ってほしいと言う。丁度喫茶室で話中の二人を飯田夫人に発見され、告げ口された文子は断然箱根行きを宣言。しかしクラス会は主人の出張や子供の病気とかで文子と品川夫人の二人だけ、一方雪子が紹介した青年は三平が温泉で知った大塚耕一だった。三平は二人の過去を自分一人の胸に収めて二人の幸福を祈ってやる。文子も家の方が気になり宿から電話するが雪子が結婚するときいて安心し忽ち里心がつく。翌日文子が帰宅すると巡査が来ていて、外に干した毛布が盗まれたとのこと。数日後、冬木をつれた文子はいつか冬木の落したカリン糖を拾っていた男の子をみかける。冬木はカリン糖の包みをさし出すが、男の子は逃出し冬木がやっとつかまえるとワッと泣き出してしまった。その夕方、男の子とやつれた母親が台所口を訪れた。カリン糖のお礼と、前日の毛布も……と泣き崩れる。三平と文子は平凡な家庭こそ最高の幸福だと感慨にふけるのだった。
キャスト
望月優子
妻文子
杉本修
長男春木
日吉としやす
次男冬木
如月寛多
八百勘の主人
団令子
八百勘の主人の娘雪子
佐原健二
大塚耕一
杉葉子
飯田夫人
南美江
代々木夫人
雨宮隷子
女の子
久慈あさみ
品川夫人
岩瀬一男
男の子
千石規子
男の子の母親
三條利喜江
旅館の女主人
三田照子
旅館の女中
記平佳枝
旅館の売子
岡豊
巡査
飯田譲治
ダンス教師
加藤春哉
八百勘の小僧
宇野晃司
同僚
スタッフ
監督
鈴木英夫
原作
中村武志
製作
金子正且
撮影
山崎一雄
音楽
宅孝二
美術
小川一男
編集
岩下廣一
照明
城田正雄
録音
藤繩正一
助監督
岩内克己
製作担当者
鈴木政雄
スチール
田中一清
脚色
井手俊郎
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]キネマ旬報社
PR
緊迫の撮影現場の舞台裏とは？豪華キャストたちの言葉で、本作の新たな側面をひも解く！
PR
成田凌ら実力派俳優が紡ぐ、つげ義春原作、片山慎三監督最新作の唯一無二な世界の魅力に迫る
PR
痛快、爽快…それだけじゃない！上田慎一郎が『カメラを止めるな！』公開前から温めてきた作品の真髄に迫る
PR
全米＆世界で大ヒット！映画ファンと識者がひも解く、1人の女性の決意に涙する理由とは？
PR
最高の環境で映画を。 “IMAX推し”作品を毎月アップデート
PR
韓国ドラマ「愛のあとにくるもの」での日本ロケ撮影を支援！ロケ地の魅力をたっぷりお届け
PR
『グラディエーター』24年ぶりの続編『グラディエーターII 』の注目ポイントをまとめて紹介
PR
プロジェクト情報を発信。お気に入り映画館を応援し、ミニシアターの魅力を再発見しよう！
PR
女性の活躍に注目する新部門も！豪華ラインナップの「第37回東京国際映画祭」の魅力をレポート
PR
映画好きなら、このためだけにも入会する価値アリな「Pontaパス」を知ろう！
"怖い"を楽しめる情報が充実！PRESS HORRORでもっとホラーが好きになる
