高島忠夫
松川大吉
日米二組の新婚夫婦をめぐる喜劇。湯浅金吾の原案から、「笑いの魔術師」の岡田豊が脚本を書き、「美男をめぐる十人の女」の曲谷守平が監督、「姫君剣法 謎の紫頭巾」の山中晋が撮影した。主演は、「ドライ夫人と亭主関白」の高島忠夫、「若君漫遊記 伏見稲荷の大仇討」の日比野恵子、御木本伸介、江川宇禮雄、「体当り殺人狂時代」のジョージ・ルイカー、大宮デン助など。
世は正に神武以来の結婚ブーム。ここ蓬莱園の式場でも、純洋式の式場ではモーニング姿の松川大吉とウェディングドレス姿の沖山真理子が、純和風の式場では紅毛碧眼の異国人で紋付袴のジェームス・ホワイト・ベアと白無垢のリリー・パッカードがめでたく結ばれた。--ところで真理子は全生活を合理的に処理しようと家の設備はオール電化、オートメマダムのチャキチャキで、夫たる大吉氏まことに味気ない新婚の日日をかこっている。真理子夫婦の洋風建築の隣の数寄屋造り純日本式家屋にジェームスとリリーが引越して来た。この東西両女房、趣味が全く正反対で、真理子のアメリカ式に対してリリーはみなこれ全て純和風。だから挨拶も、真理子は英語でしリリーは日本語でと変わっている。助からないのはいずれにせよ亭主族。ジェームスはリリーの日本趣味にすっかり音をあげて真理子夫婦を眺めながら、そのアメリカ式生活にすっかり郷愁をおこす。一方大吉は、リリー夫人の日本趣味にあこがれをもつようになる。あげくの果てが両家揃って夫婦げんか。まず養子の大吉が家を飛び出ると、一方リリーは風呂敷包みを下げてジェームスに一礼して家を出る。そして、この傷心の二人大吉とリリーは伊豆の温泉場の露天風呂近くで偶然出会ったが、そこへジェームスが来て二人の仲を疑い、果ては大吉と大乱闘。またそこへ真理子を連れた沖山社長が現われ、ジェームスを応援する真理子、大吉を応援するリリーをみて何事か決心するのであった。かくて沖山社長を中心に和服の大吉とリリー、洋装のジェームスと真理子が並んでみな晴れやかな顔付で記念写真をとる風景がみられた。
松川大吉
沖山真理子
ジェームス・ホワイト・ベア
リリー・パッカード
机三四郎
女房房子
沖山雄造
女中お春
女中純子
チャタレー氏
九味甲介
マッサージ牧
お花の師匠
マッキンレー氏
給仕
小使
牧師
坊主
写真屋
披露宴の客男
披露宴の客女
洋品店の店員
真理子の友人A
真理子の友人B
真理子の友人C
大吉の母お常
沖山の妻貞子
女給A
女給B
蓬莱園の花婿A
蓬莱園の花嫁A
蓬莱園の花嫁B
宿屋の番頭
通訳
宿屋の女中
サンドイッチマン
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