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加東大介
赤羽丑之助
先に東宝が製作した獅子文六の小説「大番」(週刊朝日連載中)を原作とする「大番」「続大番・風雲篇」の続篇。製作スタッフ、キャストとも前二作と殆んど同じ顔ぶれ。すなわち脚色は笠原良三(近作は「サザエさんの青春」)監督千葉泰樹(「下町」)撮影西垣六郎(同)。主演は(「続サラリーマン出世太閤記」)淡島千景(「鳴門秘帖」)原節子(「最後の脱走」)。ほかに仲代達矢、三木のり平、青山京子など。
昭和十三年初秋、六十五万円の借金を背負った上、後援者木谷さんを失った丑之助は、おまきさんとも別れ、百姓になろうと故郷に帰った。村では丑之助の意中の人可奈子が夫と共に里帰り、その手前もあって百姓仕事は断念した。日中戦争は次第に本格化し、村ではイリコが統制品になって自由に売れぬ反面、軍手や地下足袋に不足している。丑之助はこれに目をつけ、漁業組合の勝やん、機関士多平をさそい、イリコを船で大阪に送り、帰りに軍手や地下足袋を仕入れようと計画した。船を提供したのは森家の主人、第一回の便は希望にもえて大阪に出発、商売も上々の首尾で、昭和十六年には茨木、稲田等の大口を相手にそうとうな利益をあげるようになった。その頃おまきさんから電報が来て、大阪で会おうという。だが同じ夜、板前の男と東京から逃げた昔の梅香、今は竹千代に会い、昔を想い出して一夜を明かしてしまった。たまたま相手の茨木が警察に上げられ、商売も暗礁に乗り上げるという事件がおこった。丑之助の下宿に陣どったおまきさんは、彼がヤミ商売をやっていることを嘆き、再び株屋に帰ってくれという。昭和十六年十二月八日を機会に、丑之助もチャンス到来と腰をあげた。預金帳にのこるのは二万八千六百三十二円七十銭、北浜に行って東新を売りまくった。だが勝利のニュースと共に、東新はあがる一方、売りに出た丑之助は完全に窮地に追い込まれた。東京に帰ったおまきさんが家を去り、有金をもって応援にかけつけたが、その時、失意の丑之助は、再び故郷に帰ろうと船に乗っていた。
赤羽丑之助
父丑治
母タネ
義弟長十郎
妹タツエ
おまきさん
新どん(秋庭新吉)
有島可奈子
有島伯爵
森家主人
番頭山田
勝やん
女房お浜
お吉後家
小学校校長
警察署長
多平
船員A
船員B
船員C
いいこのおっさん
芸妓竹千代
大将
茨木忠吉
稲川留太郎
伊予常おかみ
北浜の株屋店員
陸軍主計中尉
陸軍主計曹長
武林さん
汽車の乗客
おまきの母お寅
むつみ会幹事
木谷寛二
監督
原作
製作
撮影
音楽
美術
編集
衣裳
照明
録音
合成
合成
助監督
製作担当者
スチール
脚色
記録
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