中原早苗
高沢千恵子
小説サロンに連載された藤原審爾の原作の映画化で、ハイティーンの生態を描いたもの。脚色は館岡謙之助・秋元隆太、監督は「禁じられた唇」の堀池清、撮影は「盗まれた欲情」の高村倉太郎。主演は「死の壁の脱出」の葉山良二、「知と愛の出発」の中原早苗、「踏みはずした春」の小林旭など。
宮原健太郎は、都立桜山高校に赴任した。しかし、講義を始めても生徒は聞かず、教室に秩序は全くなかった。生徒の黒木を頭とする不良グループは、街筋でタカリをしたり、スケートリンクで喧嘩をしていた。より以上に宮原の心配を大きくしたのは、高沢千恵子が一味に加わっていることだった。日曜日の昼下り、宮原は千恵子と会った。が、千恵子は興奮して宮原にくってかかるだけだ。その頃、黒木は映画館の前で千恵子を待っていた。待ちぼうけを食った黒木は、麻雀屋に行ったが負け通し、ヤクザからパーティ券売りを押しつけられた。黒木は公園で売り始めた。ところが、縄張りを荒したということで、地廻りのヤクザとの乱闘になった。結局、警察に掴ったのは宮原と別れて黒木に逢いに来た千恵子だけだった。間もなく、宮原の嘆願で千恵子は釈放された。桜山高校と中町高校とのバスケット試合が行われた。桜山高校の圧勝だった。感激した千恵子は宮原に抱きついた。千恵子の気持が宮原に傾いて行くのを知った黒木は、悪企みを考えた。宮原の宿直を狙い、実験室の顕微鏡を盗むことだった。そして、この片棒を千恵子に強要した。だが、宮原の許へ投書が舞いこみ、悪企みは暴露された。計画は失敗に終った。黒木は、千恵子が裏切ったと思い、リンチするため松林に連れこんだ。が、千恵子に心底惚れている黒木は、彼女に手出しできなかった。一味は、黒木の弱さにつけこみ殴って来た。その時、宮原が駈けつけてきた。彼は黒木を罵倒した。と、千恵子が黒木をかばった。宮原は、千恵子の気持が分らないだけでなく、黒木たちの生活態度も分らなかった。彼らを学園に引戻す自信を失った。だが、校長は云うのである。「みんな、悪魔と天使とが同居しているような年頃なんだよ、その季節が過ぎれば彼らは立派な大人になるんだよ」と。
高沢千恵子
宮原健太郎
黒木宏
井沢校長
相田先生
木村先生
鬼塚先生
村田(小使)
堀田
瀬木
三村
小島敏子
花房良子
戸川ミドリ
富山
佐竹
矢部
常田
高沢信夫
高沢光子
黒木の伯父泰三
下宿の小母さん
堀田の父親
マダム綾子
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