伴淳三郎
古山源吉
おなじみ二等兵物語シリーズの第七話で、今回は航空隊が舞台。梁取三義の原作を「二等兵物語 あゝ戦友の巻」の安田重夫が脚色、「かた破り道中記」の福田晴一が監督、「伝七捕物帖 女肌地獄」の片岡清が撮影した。
昭和二十年の早春。古山・柳の両二等兵は、南方派遣の途中で輸送船が沈没、漂流中を渋川隊の飛行機に助けられた。二人は物資豊富な基地を見て航空兵に魅せられ、万事は要領と烏山大尉にワイロをつかませ、古山は整備員に、柳は無線工手に転属した。さて、柳は基地の近くにすむお春を知り、ともに大阪人のよしみで親しくなった。古山はお春の娘のみどりに一目ぼれしてしまった。お春に飛行学校在学中の加島という恋人があることも知らずに。突然の空襲--古山が機内で整備中とも知らずに、機は飛び立った。操縦者は死に、機はキリモミ状態で落ちたが、古山は基地からの無線による指図通りに操縦し、無事着陸した。古山はそれ以来航空熱にうかされ、飛行学校を受験したがタンクに入れられた途端目を廻して落第。その上みどりに恋人があることを知ってガックリした。--沖縄方面に敵機動部隊との報に特攻隊は出撃した。だが加島は途中で不時着し、巡視艇に救われて帰って来た。加島が空母を撃沈したと報告した隊長は、嘘がバレては大変と、彼を憲兵隊へ渡した。そして、加島は病院に軟禁された。古山は加島をみどりに会わせてやろうと奇計を用いて脱走させた。が、たちまち二人はみつかった。加島と、彼に同情した吉田少尉は特攻出撃を命じられた。翌朝、二機は進発を始めたが、加島機は間もなくパンク、一機だけで飛び立った。古山と柳が釘をしかけたのである。そして、飛んだ飛行機には古山が乗っていた。無線と拡声機をつながせた古山は、上空から悪事を暴露、烏山と渋川に急降下の反復攻撃を--。古山機は、やがて南の空に消えていった。
古山源吉
柳一太郎
みどり
お春
甚太郎
さよ子
秀子
美代香
福竜
小寿々
信二
倉西参謀
渋川少佐
松本大尉
秋田大尉
烏山大尉
日野大尉
上田中尉
加島少尉
吉田少尉
橋田少尉
成山軍曹
西村軍曹
川北軍曹
浜田軍曹
佐藤伍長
今村伍長
松田伍長
関口伍艮
広岡一等兵
関口二等兵
烏山隊付山本少尉
石垣准尉
原田憲兵曹長
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