百万両五十三次
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百万両五十三次

1959年10月18日公開、89分、時代劇
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野村胡堂の原作を、「大岡政談 千鳥の印篭」の結束信二が脚色し、「新吾十番勝負 第二部」の小沢茂弘が監督した娯楽時代劇。「榛名ばやし 喧嘩鷹」の松井鴻が撮影した。

ストーリー

徳川の治世三百年、ようやく世に勤皇の火の手があがりはじめた頃。幕府は三万両の金を京都に送って、討幕の企てを阻止する計画を立てた。老中堀田備中守正睦は、浅草の娘手妻浅若一座の用心棒で、実は公儀隠し目付の馬場蔵人に、この大金輸送を申しつけた。小判にして二百数十貫のこの御用金輸送をかぎつけた薩摩藩士や、その手先の女スリお蓮、そして怪盗の牛若の金五などが、虎視たんたんとこれを狙っていた。翌日、堀田家家臣の一行は、堀田家御用の札をたてた十二の荷を守って出発した。馬場蔵人はその後からゆうゆうと旅立った。これを狙う連中もそれに続いた。また堀田家出入の商人和泉屋の娘お蝶の上方への嫁入りの行列の十二棹の長持も、前後して西に向った。品川、川崎をすぎた六郷の渡しで、堀田家の荷物の一つが川に落ちた。しかし現われたのは仏像だった。薩摩藩士は和泉屋の長持を襲ったが、そちらから出たのは衣類だった。お蓮と金五は蔵人に近づこうとするが、たちまち見破られてしまった。忍びこんだ金五はかえって蔵人に助けられた。薩摩藩士たちも和泉屋を襲ったものの蔵人に追払われた。しばらく道中は無事に続いた。箱根で娘手妻朝若一座が一行においついた。京都所司代からつかわされた殺し屋柳川隼人がここで合流した。しかし蔵人は彼の協力を断った。朝若一座と合流して宿で騒ぐ一行に業をにやした薩摩藩士たちは、柳川隼人とともにまたも斬込みを行った。蔵人は一味の中に柳川の姿を見つけて所司代太田内膳正の内通を知った。彼は薩摩藩士の大半を斬った。瀬田の大橋。蔵人一行が橋にかかったとみると、橋桁に仕掛けられた火薬の導火線に火が柳川一味の手で。あわやという時、柳川一味の卑劣さに呆れたお蓮の訴えで救われ、蔵人は柳川を斬りすてた。二条城の大広間、江戸から船で廻って来た老中備中守が現われ、内膳正に証拠の柳川への指令書を突きつけた。内膳正は老中に斬りつけたが、寸前、蔵人に斬られて死んだ。

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作品データ

製作年
1959年
製作国
日本
初公開日
1959年10月18日
上映時間
89分
製作会社
東映京都
ジャンル
時代劇


[c]キネマ旬報社