岩下志麻
藤波加奈江
ある極道一家の跡目争いの中で母子の絆に苦悩しながらも迫りくる大組織と闘う極道の妻の姿を描くシリーズ第5弾。家田荘子原作の同名ノンフィクションを基に、脚本は「右曲がりのダンディー」の那須真知子が執筆。監督は「激動の1750日」の中島貞夫。撮影は「遺産相続」の木村大作がそれぞれ担当。
尼崎の藤波組では二代目の急死により霊代の加奈江が事実上の統率をしていた。加奈江には妹の頼子と、雅美、直也という二人の子供がいた。頼子の夫は現在拘留中の若頭・松岡、雅美の夫・宗田は本部長、そして直也は最近組を興し藤竜会の会長になっていた。松岡が出所となり、加奈江は三代目に松岡を立て、二代目霊代からひこうとしていたが、その矢先に松岡は射殺されてしまう。それによって藤波組は大きく揺れ動く。加奈江は三代目候補に宗田を選んだ。それを知った直也は、この機会を逃すまいと緊急幹部会席上で、宗田を押す幹部を相手取り三代目に立候補した。そんな血気さかんな直也も女子大生の葉子と会っているときだけは気持ちが安らいだが、直也が極道であることを気付かれ、突然の破局を迎えてしまう。落ち込んだ直也は、それを晴らすかのように藤竜会会長としての貫録をつけ、藤波組の威光を使い前田組を吸収した。しかし、皮肉にも対立する神原組系列の組織と前田組が盃を交わしたことにより、藤竜会と前田組の間に抗争が起きる。加奈江は一人、神原組を訪れ、藤竜会の解散と直也の引退を条件に、この戦争を終結させようとするが、それを受け入れようとはしない直也の余りにも強い意志に、ついに加奈江は屈した。加奈江は母子の絆を断ち切り、幹部会で三代目に直也を、若頭に宗田を決定し、藤波組は神原組と戦争を始めようとしていた。だが、それを察知した警察権力の介入で直也に逮捕状が出た。一方、弁護士協会から懲戒勧告を受けた組の顧問弁護士・美佐子も藤波組と心中する腹を決めていた。加奈江は直也の護送ルートを美佐子にしか知らせなかったが、宗田は美佐子からそれを聞き出し、直也は警察に出頭する途中に前田組の銃弾に散っていった。加奈江は宗田が神原組幹部の地位と引き換えに松岡と直也を殺したことを知った。そして加奈江と美佐子は宗田を射止め、その怒りはさらに神原組へと向けていくのだった。
藤波加奈江
藤波直也
宗田義人
桐島美佐子
角谷孝仁
松岡頼子
氏家葉子
宗田雅美
国井勝次
殿山誠
松岡龍三
矢内一重
重田
岡邦彦
若原刑事
大沢検事
杉田陽平
砂岡亮一
渡海一成
守谷保
川島寛次
成瀬明
金子
前田
砂岡勝子
渡海由起
氏家光子
美穂
増田市子
花屋の店員
従業員
監督
脚本
原作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
プロデューサー
プロデューサー
主題歌
スチール
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