宇佐美淳也
佐々三太郎
「成吉思汗」に次ぐ牛原虚彦監督作品。
岩田財閥の経営する工場所属研究所所員だった大学出の秀才佐々三太郎は、工場が幹部の私腹財産蓄積工場であり、研究所はその莫大な戦争利得を隠蔽する擬装看板であることを知って憤然退社後、良心的で親切な万修繕屋となって街の人気者になった。終戦と同時に老獪岩田財閥は軍閥を袖にして今度は政党と手を握ろうと策して、かっては、太郎がその人格と識見に傾倒していた吉岡博士を買収し博士に悪名高い岩田財閥と一見民主主義と見える新党を樹立させその影から気を引こうとした。博士から入党招請状を受け取って三太郎は喜び勇んで馳せ参じたが財閥との醜関係を知って絶望してしまう。この時博士令嬢美代子は三太郎に対する愛とけがれない正しいものを求めてやまない心から親友昭子やその兄純造などと計って三太郎を立候補させ新党の政網発表会の壇上でその内幕を暴露し博士にその反省を求めた。大衆は圧倒的に三太郎を支持し、若い二人は肉身の父の悲しい犠牲の上に新しい日本民主化の途を踏み出したのであった。
佐々三太郎
母よね
吉岡隆之
吉岡美代子
岩田總右衛門
十寸見五郎
製作部長
岡村昭子
岡村純造
芸者だった女
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