望みなきに非ず
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望みなきに非ず

1949年4月18日公開、94分
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「青い山脈(1949)」の藤本真澄の製作で、読売新聞連載の石川達三の小説の映画化。「群狼」「深夜の告白」の八木隆一郎が脚色し、「富士山頂(1948)」の佐伯清が監督に当る。キャメラは「富士山頂(1948)」「群狼」の鈴木博が担当する。主演は「幸福の限界」「白頭巾現わる」の小杉勇、「風の子」の竹久千恵子で出演者は「青い山脈(1949)」「地獄の貴婦人」の木暮実千代、「夢よもういちど」の堀雄二、「青い山脈(1949)」の若山セツ子、「検事と女看守」の大日方伝「三百六十五夜(1948)」の江見渉の外、新人群が助演する。

ストーリー

矢吹さんは戦時中船長であったが戦後になって陸に上ってきた。彼の家には加津子婦人と十七歳の一人娘直江ちゃんがいる。矢吹さんは財産があるわけではなく、タケノコ生活もだんだん底がついてきた。矢吹さんは気が気でないが、加津子夫人は下宿している従弟の大野君や隣りの副島多岐子未亡人と毎日ダンスの勉強に夢中である。ある日矢吹さんは夜道を強盗におそわれ、紙入れや腕時計を盗まれた。こうなるとますます気が気でなくなる。毎日就職口を探しに街をぶらついた。こんな時にまた大野木君の処へ、手強い友人丸山君と坂本君が居候にやって来た。矢沢さんは懸命に反対したが彼等はがいんぜなかった。一方矢吹さんは昔の部下の浜崎君に会った。浜崎君はマーケットの中に電気器具販売店を妹の須美子さんと一緒に開いていた。妹の須美子さんは素直で可愛いい愛嬌があった。彼女は兄を信頼していたし、兄も妹思いであった。浜崎君は船長に再会してわが家に案内してくれた。矢吹さんはいろいろ話しをしているうちに商売でも始めようと決心した。娘の直江も賛成してくれたが、加津子夫人は反対した。矢吹さんが家でも売って資金を作ろうとして準備を進めているうちにも大野木君達は毎日のんのんとしてダンスパーティを開いていた。隣りの多岐子未亡人は毎日大野木君を相手に、長い間のうっぷんを晴らしていたが、昔の知人牧野さんに再会して結婚を申込まれたとたんに大野木君はふられたしまった。しかし大野木、丸山、坂本君達は、いとも平然と天下を論じ合っていたが、丸山、坂本君の電熱気の不始末で矢吹さんの家は焼けてしまった。今まで加津子夫人は矢吹さんに協力的でなかったが裸になって始めて現実の社会に直面した。大野木君も田舎にしばらく帰って父親の意見を聞きたいと言っている。浜崎君はこの間に強盗の仲間入りして捕えられてしまった。一時失望した妹の須美子さんは元気をもどして矢吹さんの家庭に入って一緒に暮すことになった。その家は浜崎君の家であったが、浜崎君は悔いて一日も早く出直したいと誓っている。ある朝加津子夫人は娘の直江さんを学校に、須美子さんと矢吹さんを店に送り出していた「お昼は持ってあがりますから……」矢吹さんのステッキは軽やかだった。

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作品データ

製作年
1949年
製作国
日本
配給
新東宝
初公開日
1949年4月18日
上映時間
94分
製作会社
新東宝


[c]キネマ旬報社