深夜の非常線
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深夜の非常線

1951年1月4日公開、69分
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日映ニュースが劇映画製作にのり出した第一回作品で、製作は、同社の製作部々長中村正と製作部次長中井義が担当、脚本は大村義郎と匿名する某ヴェテラン、演出は、文化映画「鵜匠」「銀座四丁目」の作品のある松村清四郎、撮影は同社中堅カメラマンの稻垣浩邦と林田重男が当たっている。出演者は、「愛と憎しみの彼方へ」をあげた池部良、「佐々木小次郎 (第一部)(1950)」の浜田百合子、「夜の緋牡丹」の伊豆肇、その他若山セツ子、中北千枝子、志村喬、千秋実等で、撮影日数十日という超短期間製作の予定である。

ストーリー

黄昏の東京港の岸壁に、一人の男が腰をおろして、「サ・セ・パリ」を口笛で吹いている。その男を目ざすようにして、一隻のボートが靜に近づいて来た。しかし、このボートを見張っていたのは、この男一人ではなかった。物蔭で、金子巡査と日東ニュース社の丸山と谷の両カメラマンがかたずをのんでいた。やがてボートから荷揚げが開始されたとき、金子巡査の笛が鳴りひびき、丸山の焚くフライヤーに谷のアイモが回転した。狼狽した密輸団は、荷物を海へ投じて逃亡したが、アイモのキイを落としてさがしていた谷が、やはり拳銃を落として探していたくだんの岸壁にいた男の顔を写して来て、それが唯一の手がかりとなった。海からひきあげられた荷物には、かつて日本軍が使用していた四年式拳銃が一ぱい詰められていた。そこで警察の活動が開始されることになったが、谷は岸壁で「サ・セ・パリ」の口笛を吹いていた男を探すべく銀座のN楽器店に現れ「サ・セ・パリ」のレコードばかりをかけている純子という女店員と知り合った。純子には、矢巻という恋人があったが、それが例の岸壁の男で、彼は赤城という元軍人を首領とした拳銃密売団の手先に使われていた。谷は、純子を追求することによって、矢巻との関係を知り、更に、矢巻が足を洗って純子と結婚しようと決心して、赤城のもとを尋ねたことから、赤城の根城となっている多摩川べりの温室もほぼ探り当てることが出来た。谷を想っている日東ニュースの女運転手羽村波子の操縦する車は、日東ニュースの社旗をひるがえし、谷と丸山をのせて多摩川べりへ急行した。赤城から爆弾入りの花篭を贈られ、その爆発に初めて赤城たちの悪辣なやり方に呆然となる矢巻たちの姿は、谷のアイモに納められ、事件解決に貢献した。

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作品データ

製作年
1951年
製作国
日本
配給
東宝
初公開日
1951年1月4日
上映時間
69分
製作会社
東宝=日映プロ


[c]キネマ旬報社