ニューヨークの路地裏で生きるひとりの麻薬中毒者を主人公にしたドキュメンタリー映画。製作・監督は「D.O.A.(1981)」のレック・コワルスキー。共同製作はアン・S・バリッシュ、撮影はラフィ・フェルチ、音楽はチャック・ケンティスが租当。出演はジョン・スペイスリー。 ニューヨークのローアー・イーストサイドの裏路地にはどこからともやって来て働くこともなく麻薬にひたっている若者が多勢いる。ジョン・スペイリーもそんな1人だ。ロサンゼルスに生まれて幼い頃から家を出て転々とさすらって来たスペイリーの1日は、朝から夜までドラッグで過ぎる。路上で仲間と売買する彼、新しいタイプの薬を試す彼、そして部屋の中で注射を打つ彼をカメラは追う。今の彼からは想像もできないような彼の幼い頃の写真にかぶさって、彼のモノローグが入る。自分をコントロールしながらドラッグと関わりをもつ彼は、完全にのめり込んでしまうのは危険だと自覚している。映画のラスト、60年代のヒット・ミュージックをバックに路上をローラー・ボードで楽しむ彼には、ドラッグ漬けの生活で人生が終わってしまう虚無的なものはない。明らかに生きるエネルギーが感じられた。
ストーリー
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。
スタッフ
監督、製作
レック・コワルスキー
原案
ジョン・スペイスリー
製作
アン・S・バリッシュ
製作総指揮
Gareth E. Newell
撮影
ラフィ・フェルチ
音楽
チャック・ケンティス
編集
Val Kuklowsky
字幕
松岡葉子
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