監督、撮影、プロデューサー
これから死を迎えようとする患者への、医療の在り方を考えた作品。日本のホスピスの数が欧米に比べ圧倒的に少ないことから、取材先をオーストラリアのコーテージホスピスと日本のホームケアサービスにしている。前者は日本の聖路加国際病院院長の日野原重明医師が理想的とした病院で、二十六の個室と四つのラウンジ、研修室、教会などが映し出され、そこに入院している末期ガンの患者たちの穏やかな最後の時が描かれている。後半は日本のホスピスの紹介と日野原医師のインタヴューという構成になっている。キネマ旬報文化映画ベストテン第七位。