すももももも
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すももももも

1995年5月13日公開、90分
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周囲に迎合せず、大人への変身を拒絶する女子高校生の不安定な心情を幻想的に描く青春ロマン。物語の途中から二つの時空間が並行・交錯していく構成をとっている。監督・原案・撮影は「ツルモク独身寮」の今関あきよし。脚本は、今関と藤長野火子との共同。人気アイドルの持田真樹が映画初主演。

ストーリー

とある日曜日。すももパックを眺め、光に透かしてみるのが大好きな18歳の相原小桃は、誰とも口をきかず自分だけの世界を頑なに守るという“おしゃべりストライキ”を続行していた。そんな小桃に謎めいた少年・勇飛はなにかとちょっかいを出してくるが、小桃は無言のまま抵抗する。妹の栗子は小桃と正反対の性格で、姉をいじけ虫とあざけり馬鹿にしていた。小桃の親友の涼子も高校生活をエンジョイし、保が栗子の彼氏であることを知っていても平気でプールのクラブハウスでセックスしてしまう。そのあとで栗子は保に涼子の匂いを嗅ぎつけるが、そのこと自体を咎める訳でもなく、病気をうつされたくないからゴムを使ってと涼子に言い放ったりする。小桃は彼女たちのやり取りについていけない。そんな小桃にも彼氏はいるが、その直樹とつきあい始めて半年で、実はまだキスもしていなかった。小桃はただ、すももパックを眺めている時だけ自分自身でいられ、幼少の頃の心象風景を抱えながら周囲と隔絶していた。水曜日。小桃は交通事故に遭い、意識不明のままベッドに横たわる一方で、別の時間・空間を旅することになる。本当はなかったはずの金曜日。小桃は涼子が直樹とクラブハウスで肉体関係を持つのを覗き見てしまう。土曜日。小桃は遺書を残してひとり列車に乗った。雪国にやって来た小桃は、自然の中の雪や氷柱とたわむれる。その夜は吹雪になり、とある建物の軒下にいた小桃は気を失ってしまう。日曜日。小桃は親切な田舎の人に担ぎ込まれており、医師の診察も受けた。やがて小桃は列車に乗って戻っていき、学校の直樹の机にプレゼントを入れたり、妹たちが学校で落書きするのを見たり、あるいは家の様子を覗いてみたりする。しかしこの数日の一方では、小桃は病院のベッドで眠り続け、父や母や栗子に見守られ続けていた。小桃は様々なイメージと現実とを旅している。潜在意識にある駄菓子屋で幼い頃の自分と出会い一緒に遊ぶ。火葬場で燃やされる。病院で目覚め血を吐きながら這うように屋上に向かう。そして小桃の意識にある駄菓子屋は炎をあげて燃え崩れていった。

映画レビュー

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作品データ

製作年
1995年
製作国
日本
配給
パル企画
初公開日
1995年5月13日
上映時間
90分
製作会社
テレビ東京=パル企画作品(製作協力*松竹)


[c]キネマ旬報社