草尾毅
桜木花道(声)
足の故障で一生バスケットがプレイ出来なくなってしまう青年と湘北ファイブの交流を描いた、熱血青春スポーツ・アニメーションの第4弾。監督は明比正行。“95夏東映アニメフェア”の1本で、劇場用オリジナル。
流川の後輩で、富ケ丘中学のバスケ部主将のイチローは、医者から右膝が関節結核であると告知される。非常に危険な病気で、手術をうけても治る確率は少ないという。無論、バスケットを続けるなど許されないことだった。「流川先輩ともう一度バスケがしたい」と願うイチローを思って、姉・茜は晴子に相談を持ちかけた。その結果、イチローはインターハイ全国大会を目前に控えた湘北の紅白練習試合に参加出来ることになった。しかし、喜ぶイチローに流川は冷たかった。中学生であるイチローとは同じチームでプレイ出来ないと言う流川は、敵チームに入る。持ち前のスピードでなかなかの健闘を見せるイチローだったが、流川のシュートを止めようとして着地した時、右膝に激痛が走った。蹲るイチローに、流川は「思い残すことがなくなるまでやるんだ」と叱咤する。その言葉で蘇ったイチローは、その後流川のマークをかわしてシュートも決めた。残り時間10秒、イチローのアシストで花道がシュートを決め、イチローのチームが勝って試合は終わった。夢を叶え満足げなイチローに、流川は自分のユニフォームを投げた。こうしてイチローはバスケットに別れを告げ、手術に臨んでいくのであった。
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