岸谷五朗
飴屋実(橘忠男)
家業が詐欺師で“騙されるより騙せ”を家訓とするとんでもない一家が巻き起こす騒動を描いたコメディ。監督は93年に映画賞を総ナメにした「月はどっちに出ている」の崔洋一で、脚本は前作でもコンビを組んだ鄭義信と崔との共同。出演も岸谷五朗、絵沢萠子、麿赤児、ルビー・モレノら、前作のメンバーが顔を揃えている。
飴屋家の人々は一家揃っての詐欺師。結婚と離婚を繰り返す母・マツのもとには父親の違う兄弟が四人いて、いまは気の弱い年下の愛人・君夫が父親がわりである。故郷で企てた“選挙トトカルチョ”が失敗し、夜逃げ同然で四国から大都会・東京へ移ることになった飴屋一家は、マツに金を騙し取られた親戚三人も巻き込んで、次男の実を中心にして詐欺行為を再開する。手始めに三男の進がコマしたツアコンの女の実家“バーバーあさい”の老夫婦を騙くらかして、一家はそこに居候を決め込んだ。様々な人物になりすました実は、オカマ・バーのママ・恭子、フィリピンパブのママ・ルビー、広尾の懐石料理屋の女将・秋子、そしてサイケデリッククラブのママ・ローザと次々に詐欺の仕込みを開始する。一方、残った一家もニセの金の延べ棒作りなど、内職に精を出していた。全てがうまくいきそうに見えたが、長男の敬が計画した“冷凍精子バンク”の詐欺がバレて、敬がアマゾンへ旅立ってしまったのをきっかけに、四男の純が悪徳エスコートクラブにひっかかったり、君夫が秋子と駆け落ちしてしまったりと災難が次々とふりかかる。まとまらない一家に嘆く実は、金の延べ棒を使って自分が仕込んでおいたカモから金をせしめる大計画を一気に実行に移した。見事詐欺に成功した彼らは、3000万という大金を手中に収めるが、その金を持って純がアメリカにいるという実父を探しに家出する。ショックの一家は立ち直れないように思えたが、純が騙されたエスコートクラブを反対に騙す計画を実が思いつき、早速実行に移した。まんまと大金をせしめた一家は、晴れて四国の故郷に母・マツの遺骨(?)を携えて戻るのであった。
飴屋実(橘忠男)
飴屋マツ
飴屋進
二十日市君夫
飴屋純
飴屋信子
飴屋敬
黒鉄寛治
飴屋洋一
竹上茂一
ママ・ルビー
夏目秋子
ローザ・小暮
恭三(岡島恭子)
浅井正道
浅井キク
佐野克也
吉田重之
刑事A
監督、脚本
脚本
製作、企画
製作、企画
撮影
音楽、歌
美術
編集
衣装
照明
録音
助監督
プロデューサー
プロデューサー
音楽プロデューサー
スチール
スクリプター
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