市川右太衛門
天龍左源太
「流賊黒馬隊」の第二部。(第一部は「流賊黒馬隊 暁の急襲」)
行者岩の下で軌り結ぶ両雄、あわやいずれかが傷つき倒れるかと思った瞬間怪老人新兵衛が現れ、彈正一味が川之江集落を襲ったのを知らされるのだった。集落は滅茶々々に荒らされ、おとわは軌られ、小次郎とお粂は捕われた。一方二家の荘集落も右門之介の留守を襲われた。小次郎もお粂が処刑されんとする日、相ついで乗込んできた左源太、右門之介は二人を救う事が出来た。ここに一切を知った左源太は陣屋に乗り込み、遂に彈正を軌り捨てたが、折しも黒馬隊は右門之介の集落を襲っていた。急を知り駆けつける左源太と右門之介が力強く手を握る傍らには雪乃の晴れやかな笑顔が輝いていた。
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