小宮山清
風のフジ丸
白土三平原作のテレビアニメーションの劇場用編集版。「まんが大行進」の一編として上映された。
幼い時鷲にさらわれ、風魔族の主領十法斎の子として成長したフジ丸は、天下を握る秘法の隠されているアラビア人形を奪うため上杉謙信の居城に潜入し、上杉の忍者頭山田八右衛門から、人形を奪うと、武田の忍者、はやての又十郎の追跡をまいて、川岸まで辿りついたが、又十郎が毒を流した川の水を飲んだため、昏倒して人形を又十郎に奪われた。フジ丸は動物たちと山に住む、美香という娘に助けられたが、美香の父孫兵衛は、八右衛門の命で、フジ丸を殺そうとした。が無事又十郎から人形を取り戻すと十法斎のもとに帰ったが、そこには、明智忍者念仏の七兵衛が待っていた。フジ丸は人形の中から、巻物を出すと、本物を焼くと見せかけて、偽せものを焼いて、相手の目をくらませたが、本ものを焼いたと思いこんだ十法斎は、フジ丸に「親なし子」と毒づいた。フジ丸は、本ものをふところに入れて、十法斎のもとを去った。