監督、脚本
平野が少なく国土の多くを山が占め、台風や集中豪雨によって大洪水を引き起こす“荒ぶる川”の多い日本で、治水と水防のために苦労を重ねてきた先人たちの、洪水をなだめるためのさまざまな知恵と工夫についてまとめたドキュメンタリー。自然を知り、自然を畏れ、自然から学び、川との共生を試みた努力の結晶を、全国各地の水源を通して見つめていく。水害に遭いやすい沖積平野での稲作が社会生活の基盤であった昔から、治水と水防は人々の生存を賭けた重大な関心事だった。先人たちは洪水に真正面から対抗するのではなく、水の流れをそらして勢いを弱めることで、自然との共存の道を模索する。自然と人間との関係を捉え直そうとする際に、多くの示唆を与える貴重な映像記録である。16ミリ。第35回日本産業映画ビデオコンクール大賞受賞。97年度キネマ旬報文化映画ベスト・テン第6位。
ストーリー
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。