イルマ・ヴェップ
イルマ・ヴェップ
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イルマ・ヴェップ

2023年6月25日公開、99分、コメディ
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往年の犯罪活劇映画のリメイクの主演女優に起用された香港スター女優と、彼女を取り巻く製作スタッフたちが織りなす人間模様を、鮮烈な感覚で綴った一編。“Irma Vep”とは、ルイ・フイヤード監督の連続活劇「吸血ギャング団」(12)で活躍する女盗賊の名前(同作の原題“Les vampires”の綴り変え)で、オリジナルではダンサー出身の伝説的な女優ミュジドラが演じた。監督・脚本は「パリ・セヴェイユ」『冷たい水』(特別上映のみ)の俊英、オリヴィエ・アサイヤス。大胆な手持ち撮影が印象的な撮影は「そして、僕は恋をする」のエリック・ゴーティエ。デジタル・ノンリニア・システムを使用した編集はリュック・バルニエ、ちなみに最後の映写フィルムの処理は、専門の職人が手作業で行った。音楽は、ソニック・ユースの『Tunic』、ルナの『Bonnie & Clyde』などが効果的に使用されている。主演は「楽園の瑕」のマギー・チャン。共演は「パリ・セヴェイユ」「愛の誕生」のジャン=ピエール・レオ、「パリでかくれんぼ」のナタリー・リシャールほか。友情出演として「愛の誕生」のルー・カステル、「彼女たちの舞台」のビュル・オジェ、「エキゾチカ」のアルシネー・カーンジャンが顔を見せる。

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ストーリー

パリ。「吸血ギャング」のリメイクの撮影直前で大騒ぎの、ある映画製作会社のオフィス。そこへ本作の主演をオファーされ、単身パリへやって来た香港スター女優マギー(マギー・チャン)が来訪。が、忙しすぎるスタッフは誰もまともに応対できない。製作主任の紹介で、彼女はやっと自分を抜擢した監督のルネ・ヴィダル(ジャン=ピエール・レオ)と会う。ルネはかつてマラケシュの映画館でみたマギーが主演した映画(『ワンダー・ガールズ/東方三侠』)を憶えていて、マギーを今作のヒロイン、イルマ・ヴェップに選んだのだという。かつては天才、今は長年の精神不安定で低迷気味と評される彼だが、マギーには「君に期待している」と熱っぽく語る。マギーは衣裳系のゾエ(ナタリー・リシャール)とイルマのコスチュームを買いにサン・ドゥニ街のSEXショップへ。衣裳はピチピチのラテックスの黒いボディ・スーツ。撮影開始。だが、ルネは精神不安定なうえに若いスタッフとうまくいかず、現場は混乱。製作助手のマイテ(ドミニク・フェイス)は何かにつけてゾエに喧嘩を売る。ゾエはマギーにだけは親切だ。ラッシュ試写を見たルネは「クソだ!」と吐き捨てて去り、スタッフは散り散りに帰った。置いてけぼりにされたマギーはゾエのバイクに乗せてもらって、ゾエの先輩のミレイユ(ビュル・オジェ)宅のホーム・パーティへ行く。マギーはミレイユから、ゾエは実はレズビアンで、あなたに気があると聞かされて笑うが、彼女もゾエには好意と友情を感じていた。ホテルに送ってもらったマギーに、ルネからすぐに会いたいというメッセージが。自宅へ急行すると、ルネは躁鬱の発作で暴れたらしい。苦悩を打ち明けるルネを、マギーがなぐさめ励ますうち、駆けつけた警察が打った鎮静剤で彼は眠りについた。深夜。再びホテルに帰ったマギーも混乱状態に…夢か現か、イルマ・ヴェップの衣裳をまとって部屋を抜け出たマギーは、すっ裸のアメリカ女(アルシネー・カーンジャン)が電話中の部屋へ忍び込み、宝石をかすめとって屋上へ。降りしきる雨の中、マギーは宝石を投げ捨てた…。朝、ゾエが寝坊したマギーを迎えに来た。遅刻して現場に入った彼女を待っていたのは、ルネの失踪という大事件。マギーはジョン・ウーの熱狂的なファンの映画ジャーナリスト(アントワーズ・バズレール)からインタビューされるが、相手は勝手な思い込みでルネのような監督をこきおろし、辛抱強く相手になった彼女はうんざりしてしまう。マギーはとりあえず相手役にモレノに扮する俳優(オリヴィア・トレス)とむなしくリハーサルするが、結局、ルネは現れずじまい。その晩、ゾエはマギーをデートに誘い出すが、マギーはディスコの入り口で気が変ったとわびて帰ってしまった。ルネの後釜の新監督に指名されたのは、彼と同世代で友人でもあったジョゼ・ミュラノ(ルー・カステル)。彼はルネが中国女を起用したことに疑問を表明、ヒロインを新人のフランス女優に替えようとしていた。マギーはリドリー・スコットと新作の打ち合わせのため急遽ニューヨークへ発った。直後。ルネから撮影分を新に編集したフィルムが届いた。ミュラノたちは試写室に集まり、ラッシュに見入った。

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作品データ

原題
Irma Vep
製作年
1996年
製作国
フランス
配給
日本ヘラルド映画
初公開日
2023年6月25日
上映時間
99分
製作会社
ダシア・フィルムス作品(ダシア・フィルムス提供製作協力*カナル・プリュス)
ジャンル
コメディ


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