リシャール・ベリ
Simon
若い夫婦と危うい魅力の中年男の三角関係を描いた恋愛ドラマ。監督は「オディールの夏」などの女優でもあるクリスティーヌ・パスカルで、本作公開後自殺を図り、彼女の遺作となった。脚本はパスカルと製作のロベール・ボネール。撮影は「季節のはざまで」などダニエル・シュミット作品で知られるレナート・ベルタ。音楽はブリュノ・クレで、主題歌をソプラノの小林真理が歌う。美術はシルヴィ・オリヴェ。編集はジャック・ゴメス。衣裳はアンヌ・ショット。出演は「ひとりぼっちの狩人たち」のリシャール・ベリ、「アパートメント」のヴァンサン・カッセル、「デリカテッセン」のカリン・ヴィアール、新人のエマニュエル・アリミほか。
パリ。ブリュノ(ヴァンサン・カッセル)とファビエンヌ(カリン・ヴィアール)の夫妻はお互いに建築家。何の不自由もない生活だが、ともに参加したコンペの結果を待つプレッシャーから二人の関係は不安定に。彼らの友人で、前から好意を寄せていた不動産業者シモン(リシャール・ベリ)の元を訪れたファビエンヌは、ブリュノの浮気を目撃。夫のささいな浮気は見逃していたファビエンヌだが、今回ばかりは我慢できずに、シモンと関係を結んでしまう。その頃、ブリュノは強い刺激を求めて、秘密倶楽部で激しいセックスに溺れていた。コンペは見事優勝を勝ち取ったものの、心中穏やかでない3人。そこへ突然、シモンの同業者で危ない商売にも手を出していたラルフから連絡が入る。南米へ高飛びしたというラルフのことを聞いて、シモンのところに同居している彼の娘サラ(エマニュエル・アリミ)は動揺。3人はサラを連れてラルフのアパートへ。積み上げられた麻薬の箱で一儲けできると踏むシモンに対して、突然気持ちが冷えるファビエンヌ。サラはブリュノと麻薬を積んだ車に乗り込み、彼に「ファビエンヌはシモンと寝た」と一言。二人は、荷台の麻薬を後ろを走っていたシモンとファビエンヌめがけてぶちまけはじめた。気持が乱れたファビエンヌは、結局シモンと別れることにする。お互いに家へ帰ったブリュノとファビエンヌは、結局互いの浮気を許し合い、元の鞘におさまるのだった。
監督、脚本
脚本、製作
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
字幕
[c]キネマ旬報社