ジーナ・ローランズ
Mildred
母親役から抜けきれない中年女性が、自分自身の人生を見つけるまでを暖かく見つめるヒューマン・ドラマ。監督は米インディペンデント映画の旗手、故ジョン・カサヴェテスの長男ニック・カサヴェテス。「ミセス・パーカー ジャズエイジの華」などの俳優だった彼の初監督作で、フランスで父の作品を配給している俳優ジェラール・ドパルデューの協力で実現した(出演も)。製作はルネ・クレイトマン。脚本はカサヴェテスとヘレン・コールドウェル。撮影は「あなたが寝てる間に…」のフェドン・パパマイケル・ジュニア。音楽はスティーヴン・ハフステター。美術は「フェイシズ」「ラスト・ショー2」のフェドン・パパマイケル・シニア。編集はイングマール・ベルイマン後期の作品『蛇の卵』『操り人形の人生から』(未公開)を手掛けるペトラ・フォン・オールフェン。主演はニックの実母の女優ジーナ・ローランズ。出演は「オンリー・ユー」のマリサ・トメイ、本作がデビューの子役ジェイク・ロイド、「リトル・オデッサ」のモイラ・ケリーほか。
未亡人のミルドレッド(ジーナ・ローランズ)は娘のアン・マリー・マーガレット(モイラ・ケリー)をいつまでも子供扱い。アンは苛立って家出した。その矢先。向かいに住むモニカ(マリサ・トメイ)は夫フランキー(デイヴィッド・ソーントン)を追い出した。モニカはミルドレッドに昼間のあいだ息子のJJ(ジェイク・ロイド)を預かって欲しいと頼む。JJを実の息子のように可愛がり、毎日預かるミルドレッド。感謝祭に息子のイーサン(デイヴィッド・シェリル)夫婦が来たときも、JJは家族同然だ。イーサンはサンフランシスコに栄転になったことを告げた。モニカはミルドレットに真の友情を感じ、躊躇する彼女を夜のバーに連れだす。久々に酒を飲んだ彼女はトラック運転手のビッグ・トミー(ジェラール・ドパルデュー)とひかれあった。サンフランシスコを訪ねたミルドレッドに、イーサンは一緒に住んで子供の面倒も見てほしいという。嬉しい話だが彼女は躊躇した。家に戻ると、モニカが夫とよりをもどすことに決めたと言う。JJも家に戻り、独り取り残された気持ちのミルドレッドは、やがて毎晩のようにバーに通うようになる。ある晩、家に戻った彼女を娘が待っていた。家に戻りたいという娘に、彼女はこの家は売ってしまったという。自分には娘とは別の自分の人生があると。引っ越しの日、JJとモニカが別れを告げに来る。空港まで送ってくれた娘に行く先さえ告げず、ミルドレッドは立ち去った。
Mildred
Monica
Big Tommy
J.J.
Ann Mary Margarett
Ethan
Frankie
Jeannie
監督、脚本
脚本
製作
エグゼクティブプロデューサー
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
字幕
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