ディアナ・ダービン
Mary_Peppertree
「バグダッド」のロバート・アーサーが製作、「氷上円舞曲」のフレデリック・デ・コルドヴァが監督した、ディアナ・ダービン主演の1948年度作品。(この映画を最後にダービンはハリウッドを去った)オスカー・ブロドニーの書下ろしになる脚本で、撮影は「裸の町」のウィリアム・ダニエルス、音楽は「恋人よいま一度」のフランク・スキナーの手になる。助演者は「二重生活」のエドモンド・オブライエン、「戦場(1949)」のドン・テイラー、「三人の妻への手紙」のジェフリー・リン、「帰郷(1948)」のレイ・コリンズ、「ケンタッキー魂」のヒューゴー・ハース、「若草物語(1949)」のハリー・ダヴェンポート等である。
大統領官邸の電話交換手のメリー・ペッパートリーは快活な性格と美しい声でお役人中の評判娘であったが、許約者で司法省に勤めるフィリップとうまが合わなかった。メリーは彼を避けるために、コパンゴ島の持ち主で、島が海軍基地にされたため臨海実験所の仕事ができないと大統領のところに陳情にやってきたデイヴィッド・パクストンを利用することにした。一方、大統領の秘書のピーボディは彼女にデートの相手がいないものと勘違いをして、若い海軍士官のトム・ファリントンを差しむける。フィリップ、デイヴィッド、トムの3人が計らずもメリーの出席したパーティーでかち合ってしまうが、困ったことに、3人とも彼女が好きになったため、メリーの立場は複雑きわまるものとなる。ピーボディはデイヴィッドを危険思想の持ち主と誤解し再度トムをメリーの元に派遣したが、このことから、トムの許婚の提督娘がお冠りとなったと聞き、今度はトムをメリーから引きはなそうと苦心をした。間もなく、デイビィッドにアメリカ市民権のないことがわかり、彼の持つコパンゴ島の所有権をめぐって政治・国防上の問題が起こった。デイヴィッドはフィリップとトムをメリーの身辺から遠ざけ、島民にアメリカ市民権を与えることを条件に、島を米国政府に譲ろうといった。今はすっかり、デイヴィッドを愛していたメリーがこの話を聞き、とび上がって喜んだことはいうまでもない。
Mary_Peppertree
Lt._Tom_Farrington
David_Paxton
Phillip_Manning
Harvey_Elwood
Gustav_Heindel
Justice_Peabody
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