ロビン・ライト
Moll Flanders
18世紀のフランスを舞台に波乱万丈の女性の半生を描く文芸ロマン。原作はイギリスの文豪ダニエル・デフォーの「モル・フランダーズ」(邦訳:岩波書店)、監督・脚本は「小さな贈り物」などの脚本家として活躍するペン・デンシャム。本作が劇映画初監督作品である。製作はデンシャムと共同でトリロジー・エンターテインメントを経営しているジョン・K・ワトソンとリチャード・B・ルイス、製作総指揮はモーガン・オサリヴァン、撮影は「コン・エアー」のデイヴィッド・タッターソル、音楽は「スピード2」のマーク・マンシーナ、美術はテレビCF界で活躍するキャロライン・ハナニア、衣裳は「ジキル&ハイド」のコンソラータ・ボイル、編集はジェームズ・R・シモンズとニール・トラヴィスがそれぞれ担当。主演は「シーズ・ソー・ラヴリー」のロビン・ライト。共演は「コレクター」のモーガン・フリーマン、「アンカーウーマン」のストッカード・チャニング、「ナッシング・パーソナル」のジョン・リンチ、「評決のとき」のブレンダ・フリッカー、これが映画デビュー作のアイリング・コーコラン(子役)ほか。
18世紀初頭のロンドン。孤児院の反抗児フローラ(アイリング・コーコラン)の元にヒブル(モーガン・フリーマン)という男が訪ねてきて彼女を連れ出す。フローラの母親の友人だというヒブルは、彼女と関係の深いある篤志家の依頼を受けてフローラを探していたのだという。ヒブルはその篤志家の住む新天地アメリカへの旅の道すがら、フローラに母親の波乱万丈の半生を語って聞かせる。30年ほど前、処刑直前の女囚が看守の子を身ごもり出産した。モル・フランダース(ロビン・ライト)と名付けられたその子は教会に引き取られた。成長したモルは教会の偽善的な雰囲気に耐えられず脱走する。追っ手に捕まりそうになった彼女を救ってくれたのは慈善家として有名な上流階級のマザワッティ夫人(ブレンダ・フリッカー)だった。夫人から上流階級の教養とマナーを教わるモル。しかし実の娘たちが彼女に嫉妬したことから悲劇が起こり、モルは屋敷を出ていくことになる。上流階級の男相手の娼館を経営するオールワージー夫人(ストッカード・チャニング)の元に身を寄せたモルは館の中では絶対的な権力を持つ彼女に焚き付けられて娼婦として働くことになった。牧師や政治家など「一流の」男たちと嫌々ながらもベッドを共にするモルの唯一の心の支えは希代の大泥棒で今は娼館の用心棒をしているヒブルとの友情だけだった。ある日フィールディング(ジョン・リンチ)という貧乏な若い画家がモルを指名する。彼はモルに指一本触れようとはせず、ひたすら彼女をモデルにスケッチをするだけ。最初は馬鹿にしていたモルだったが、やがて彼に惹かれていくのだった。そんな時、娼館が夫人に騙されて金を巻き上げられたことを根に持った牧師らに襲撃される。重傷を負ったモルはフィールディングの家に逃げ込み、同棲することになった。彼女を両親に紹介したいと言うフィールディング。彼の実家は実は貴族だった。両親は当然結婚を認めないが、ふたりの決意は固かった。モルは妊娠し幸せな日々を送っていたが、フィールディングは天然痘にかかって死んでしまう。ひとりで出産した娘だけを生きがいに失意の日々を送るモルは、娼館襲撃後のどん底の生活からはい上がりアメリカに屋敷を購入するまでになったオールワージー夫人と再会した。夫人はモルを強引にアメリカへの船旅に同行させる。娘と引き離されたモルは悲嘆に暮れるが、ヒブルが必ず子どもを見つけ出すと約束してくれた。ところがアメリカを目前にして船は嵐に巻き込まれ沈んでしまう……。長い物語を終えるヒブル。母親が死んだことを悲しむフローラ。しかしそこに現れたのは溺れ死んだオールワージー夫人に成り済まして巨万の富を得たモルだった。再会した親子とヒブルは平穏な日々を送った。
Moll Flanders
Hibble
Mrs. Allworthy
Jonathan Fielding
Mrs. Mazzawatti
Edna
Flora
The Preist
Artist's Father
Artist's Mother
Polly
Mary
Alice
Orphanage Woman
監督、脚本、製作
原作
製作
製作
製作総指揮
撮影
音楽
美術
編集
編集
衣装デザイン
字幕
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